絵を描くときに忘れてはならないものーーー。
それは、
「子どものような純粋な心」です。
これを忘れてしまうとかなりうすっぺらい絵になってしまいます。
子どもが好きなことをやる時のようなワクワク感や高揚感です。
目がキラキラ輝いてるような、無邪気な少年のような心意気です。
それがあれば出来上がった作品は見た人もワクワクどきどきすることでしょう。
それがエンターテインメントの基本的な心構えです。
僕はイヤホンで音楽を聴きながら歩いたり自転車で走る事が多い
のですが、常にボリュームMAXです。
イヤホンでもヘッドホンでも常にボリュームはMAXです。
耳が悪くなるかもしれません。
パソコンでもだいたい周りの雑音なんかかき消してくれるぐらい爆音にします。
これには理由があるのですが、
僕は昔、ライブハウスで音響の仕事をしていました。
ライブハウスというところはいろんな楽器の爆音が鳴り響く場所です。
普通に会話しててもまったく何も聞こえません。
そして各楽器の音をマイクで拾います。
その拾った音をヘッドホンで聴きながら全体の音を調整したりするのが
音響の仕事なのですが、ヘッドホンのボリュームは常にMAXじゃないと
全然聞こえないのです。
その名残が今でも残っていて常にMAXじゃないと物足りないんです。
かといって耳が遠いわけでもないので大丈夫だと思います。
ボリュームMAXにして爆音のほうがより音楽の世界に
入り込むことができるので聴いたときのワクワク感やドキドキ感も
比例して上がっていくような感じはします。
周りからすれば迷惑以外のなにものでもないですけどね。笑
電車の中で爆音で聴いてると車掌さんに注意されたり、
自転車に乗ってるとおまわりさんに注意されたり。
たぶんあんまりマネしないほうがいいんじゃないかなと思います。笑
僕はそのほうが楽しいし音楽を爆音で聴きながら絵を描いたほうが
いい作品が出来上がるのでそうしています。笑
ぜひやってみてください。

音楽と風景が見事に調和する
僕はiPhoneの中に自分が好きな曲を入れて音楽を聴いていますが
中に入ってる曲をランダムに再生してると、
たまにその景色とか雰囲気にバッチリ合った曲が流れる事があります。
この瞬間はホントにiPhoneを抱きしめたくなる瞬間です。
朝自転車で走りながらいつもどおりイヤホンつけて
爆音で音楽を流していました。ランダム再生にしていたので
何が流れてくるかわかりません。
並木道に入ったところでジブリの「耳をすませば」の
「カントリーロード」が流れてきました。
冒頭、楽器ナシの声だけでサビを歌ってからイントロに入るのですが
イントロ入った瞬間、太陽の光がパーーーッと差し込んできて
自分が見ている景色と音楽がバッチリマッチしたんです。
もうね、たまらんですよ。このときのワクワクとドキドキは。
それはそれはニヤけるのをこらえるのに必死だったです。
でも確実にニヤけてたと思うので
道行く人にかなり怪しまれてしまったことは間違いありません。笑
しかし僕はこのニヤニヤしてしまうことこそが絵を描くときに
最も大切な要素なのではないかと考えてます。
このニヤニヤしているというのは、耳から入った音楽によって
心が突き動かされた状態です。
自分で心が動く絵を描けなければ人の心を動かすことなんて
絶対にできません。
歌に入ってからも、通勤中や登校中の人が歩いたり
自転車で走ったりしてるのと音楽とが絶妙にマッチして
ニヤけた顔がさらにとどまることを知らなくなってしまいました。笑
他にもその時の気分にもよりますが
街の景色と音楽が絶妙に合う事が多々あって、
それはさながら映画でも観てるような気分になることが多々あります。
気持ちよすぎて鳥肌が止まらないですね。かなり変態的ですが。
こういう感覚は人目をはばからずに大切にしたほうがいいです。
人目を気にしだすとそこから自分の感覚を見失ってしまうからです。
僕は人目をめちゃくちゃ気にするタイプだったので
そういう感覚を失ってしまったことがあります。
取り戻すのにけっこうな時間がかかりました。
なのでぜひともそういう感覚は大事にしてください。

音楽によって映像が頭に浮かぶ
音楽が流れることで頭の中に
映像がブワーって再生されることってないですか?
例えば高校野球。
夏の全国大会の時に「栄冠は君に輝く」という曲が流れます。
高校野球といえばこの曲みたいなやつです。
僕はあの音楽を聴いただけで
高校野球の映像が頭の中にパーーーッと脳内再生されます。
ほかにも、国家の「君が代」を聴いたら青空に国旗が
風ではためいてる映像が流れたりとか。
音楽ってそんな不思議な力があってよく聴いてた音楽が流れたら
その当時の情景が頭の中に浮かんだりすることってないですか?
僕は幼少期によくユーミンとか南こうせつとかが
車の中でよく流れていたんですがいまだにその曲を聴いたら
その当時の車の中で家族で談笑してる映像が
頭の中にフラッシュバックする事がよくあります。
医療の世界でもそうやって音楽の力を利用して
認知症のリハビリに役立てたりしていますね。
そういうのでインスピレーション受けて描いた絵って
すごく印象深かったりします。

音楽で絵を描くときの気持ちが昂ぶらせる
僕はこの感覚を利用して絵にプラスアルファを加えています。
絵を描くとき僕はイヤホンで音楽を聴いて
外界からの音を完全にシャットアウトしています。
そうやって自分の作った世界観に入り込みます。
入り込んでさらに音楽によって気分が高揚します。
それが絵に絶妙な効果をもたらしてくれるんです。
まるで映画のワンシーンを描くような。
そういう感覚で描いた絵は不思議と深みのある作品になります。

こういう感覚はただ絵を上手く描くという事だけに
意識が行くと失いがちな感覚で、
気づいた時には取り返しのつかない事になる事もあります。
僕の場合は音楽を作ってる時がまさにそれでした。
何を作っても満足いかない。
これは聴いた時の高揚感やワクワクする感覚を
どこかに置き去りにしてしまって
小手先だけで音楽を作っていたからです。
その失敗を教訓にしてヘタでもなんでもいいから
まずは自分がその作品でワクワクできるか。
音楽を聴いて風景と絶妙にマッチした時のように
思わずニヤニヤしてしまえるか。
という事を1番に考えるようになりました。
そうすれば描いてるときに不思議なほど集中力が高まるし
時間を忘れるぐらい没頭できます。
以上絵を描くときにわすれちゃいけないことでした。
どうか子どものころのあの純粋な心を忘れないようにしてください。