模写のコツ・大切なのは〇〇と△△と□□
↑↑↑動画で楽しみたい場合はコチラ↑↑↑
↓↓↓文字で楽しみたい場合はコチラ↓↓↓
こんにちは、Dです。
本日は前回言ってた、僕が模写しまくってたときに気づいた模写のコツをお届けしたいと思います。
模写のコツは『「描く」ことよりも「描く」以外のことを重視する』です。
描く以外のことっていうと、元ネタの絵とか写真を「みる」とか、そこから何かを「感じる」とか、その元ネタのことを「考える」とか、そう感じのことです。
僕の経験上、模写ってこの『みる』と『感じる』と『考える』っていうのはすごく大事なことなんですけど、描く技術があるかないかでこの『みる』、『感じる』、『考える』、の比率が全然変わってくるので、ザックリ3つの時期に分けて解説します。
まだ描く技術が全然ない時期を初級編、ちょっと描く技術がついて心に余裕ができてくる時期を中級編、描く技術がある程度身について、いろんなことを考えれるようになる時期を上級編、っていう感じで分けて考えていきたいと思います。
上級編とかになってくるとかなり変態的な領域になってくるのでご注意ください。笑笑
初級編
まず初級編なんですけど、この時期はもーとにかく元ネタを「みる」ことが鬼大事で、他の感じるとか考えるとかはほぼいらないです。とにかくみる!
だから描く時間よりもみる時間のほうが多くなるので、「描く」と「みる」が3:7とか2:8ぐらいでちょうどイイ感じです。
でも僕ね。前回と前々回と描きまくって体に覚えさせることが大事だー!とか言っちゃってるんです。
描くの割合がそんなに少なくて大丈夫なのか?って思うかもしれないですけど、実は描く量自体には何の変化もなくて、ただ単にみる時間が増えてるっていうだけの話なんです。
たとえばこの一辺が4センチの□を描くときってチマチマ少しずつ描こうが、サッと描こうが最終的に描いた線の長さって同じで16センチになりますよね?
そんな感じです。
じゃあ何をそんなにみるのか?
っていうと、元ネタがどうなってそうなってるのか?っていうところをよく観察するんです。
どんな形をしてるのか?とか。
どこにどんな線を描いてそうなってるのか?とか。
線の曲がり具合とか。
線と線の離れ具合とか。
僕がドラゴンボールを無邪気に模写しまくってた幼いころ、悟空の髪の毛の数を数えてそれを徹底的にマネしてました。

※赤の数字の部分です
誰に言われたかは忘れましたけど、「わざわざ数まで数えるの!?」って、ビックリされたのを今でもハッキリ覚えてます。笑笑
これって、それぐらい元ネタをよくみてたっていうことの表れですよね。
でも当時は「みることが大事だー!」とかそんなこと一切考えてなかったですよ。
ただ単に好きでマネしたい!っていう気持ちが強すぎて、忠実に再現したかっただけなんです。だから輪郭の大きさとか、目の間の長さとかいろんなところを指使って測ったりしてたんですよ。
今考えたら、そういうことをしてたから上手くなれたんだろうなぁ、って、ちっちゃいころの自分に対して尊敬の念でいっぱいです。
そんな感じで、初級編はとにかく描こうとしてる対象をよくみることが大事です。よくみて、何がどうなってるのかっていうのを知ろうとすることです。
知ることでそれがエンピツを走らせるときの自信につながってくるんです。
そうやって描いた線は自分でみたときに「いい感じに描けてる!」って、さらに自信を持たせてくれます。
ほんでコピーかよ!っていうぐらい徹底的にマネをすることです。これを「完コピ」って言ったりします。
そのためにもさっきの悟空みたいなわりと単純で描きやすそうなものを選ぶといいと思います。
僕は小さいころはドラゴンボールとドラえもんをよく描いてました。それで描く技術が上がりました。
ドラえもんって単純な形なので描きやすいんです。さすが藤子不二雄さん。
中級編
お次は中級編です。
少し話が細かくなって、変態の領域に片足を突っ込みます。
相変わらず「みる」ことは大事なんですけど、その「みる」の割合が少し減って、その分「感じる」っていうことが追加されます。
たとえばこれ。
もう、めちゃくちゃ描きこまれてるんで、みただけで心が萎えてしまうかもしれません。

さすがにこのレベルになってくると、完コピはムリです。
ムリではないですけど時間がかかりすぎて効率がよろしくないので、やめといた方がいいと思います。
もうちょっとアバウトに考えて大切なのは雰囲気とか空気感とかを「感じる」ことです。
感じたまんまを自分なりに描きやすいように描いていくっていう、よく言えば「雰囲気勝負」で、悪く言うと「テキトーに」です。
ちょっと描く技術が身についてくると、「別に完コピしなくても絵って成立するじゃん」っていう精神になってくるんです。
でもこれって楽をしてるとかそういうことじゃなくて、オリジナリティを求め始めてる、っていうことなんじゃないかなぁとか思うんですね。
たとえばさっきのこの絵とかでも、

たとえば鼻のあたりでいうと、色が濃くなってるところは暗くて、色が薄いところは明るくなってて、それがうまいこと立体感を表現してるんですけど、別に線で表現しなくてもグラデーションで表現すればこの立体感は成立するよね、って話なんです。
模写のコツ・中級編は、元ネタのとおりに描くんじゃなくて、かなりアバウトに感じたまま自由に描く、です。そうすると自分の世界観っていうのも創られていくので、模写の違った楽しみ方ができるようになります。なので、心の扉を全開にしてあるがままを感じてみてください。
上級編
お次は上級編です。
ここまでくるとかなりマニアックになってきて、もはや模写じゃなくなってるぐらいの、もう完全に変態の領域です。
何言ってんだコイツ?
って思うかもしれませんが、頑張ってついてきてもらえると嬉しいです。笑
上級編は、「みる」と「感じる」の割合がグッと減って、「考える」が大半を占めるようになります。
何を考えるかっていうと、元ネタがどういう意図で描かれてるんだろう?とか、決して目にはみえないであろう部分を、妄想をブワーーってふくらませるんです。
妄想を暴走させて、あたかも自分の作品かのようにしてしまうんです。
たとえばコレ。

ネットで拾った絵なんですけど、特に説明がなかったんです。
僕はこの絵をみて「となりのトトロの未来予想図」っていう妄想をしてみました。
この女の子はメイちゃんの未来の姿なんです。
映画では4歳だったんですけどこれたぶん小学3年ぐらいですね。
なんでそう感じたかっていうと、田んぼの畦道を一人で歩いてるっていうこの超ド田舎感と、電柱とか服装とかの昭和の匂いが漂う感じがなんかトトロの世界観っぽいなぁ、って思ったんです。
あと、これ顔がみえない構図になってて、これはメイちゃんの未来の姿なんて誰も知らないので顔を描かれてもピンとこないからあえて顔をみせないような構図にしてるんじゃないか?っていう妄想が暴走しております。
そうなると、これリコーダーで何かを演奏しながら歩いてる感じなんですけど、演奏してる曲が、トトロがオカリナで吹いてたやつだったりしたらなんかもう最高ですよね。
で、後ろにネコがついてきてるんですけど、ネコってこんなに懐くことってあんまりない動物なんです。基本的には。
もしかしたら4歳のときにトトロとかネコバスとかと関わったことで動物に好かれる体になってしまった、とかだったら面白いですよね。
だからもし、僕がこの絵を模写するんだったら、ネコを小トトロとかにしてトトロ感を前面に押し出してやろうと思います。
ほんでこの女の子の髪型もちょっとメイちゃん風にアレンジしてみたりします。
…っていう感じで妄想を暴走させると模写がより一層楽しくなるし、オリジナル作品を描くための想像力を養う練習にもなります。
あと絵に深みが出て、ジワーッと染み込んでくる感じになったりします。
で、想像力がついてくるとこんなこともできるようになります。
たとえばこの馬の写真の馬だけを切り取って全然違う背景にしてみるとかね。
こんな感じに。



これだけでも全然雰囲気が変わるし、馬を左右反対とかにしてみると原型がないぐらい違う作品になったりします。

あと新たに登場人物を増やしてみても面白いと思います。

これはちょっとテキトーすぎるんですけど、こういうことを頭の中でパパパッとできるようになって、これとこれ混ぜたら面白い絵が描けるな、とか、そういうことを一瞬で考えれるようにもなって、オリジナル作品を描くときにもかなり役に立ちます。
というわけで模写のコツ・上級編は妄想を暴走させてあたかも自分の作品であるかのように振る舞う、です。
本日は以上です。
模写は描く以外のことがすごく大事なのでそこに時間を最大限使ってみてください。そしたら上手くなるの早いと思います。
次回は実際に僕が模写をするので、その様子をみてもらおうと思います。
僕もよくやってたんですけど、自分が好きな画家さんとかの描いてるところってめちゃくちゃ勉強になって、盗めることがたくさんあるんです。
エンピツをどやって持ってどんな感じで手を動かすのか、とか、陰影の付け方とか、どんな風に仕上げていくのか、とか。
いろいろ盗めることがあると思うのでぜひご覧ください♡
それではまた☆