絵はバランスが命・前編
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こんにちは。Dです。
本日は「絵はバランスが命」っていうテーマで能書きをたれていこうと思います。
前回チラッと言ったんですけど、絵は「バランス」がホントにめちゃくちゃ大事なんです。
絵を描くのがそんなにお上手じゃなくてもバランスさえ整ってれば上手くみえることもあります。バランスをいじくるだけで大人が子供にみえたりすることもあります。
それぐらい絵において「バランス」って大事なウエイトを占めているんですが。
バランスにもいろいろあって、奥が深すぎて範囲も広すぎるのでとりあえず3つのカテゴリに分けて整理したいと思います。
まず『対象物そのもののバランス』、んで『画面全体のバランス』、最後に『線のバランス』。この3つに分けて考えていきます。
今回は対象物そのもののバランスと「失敗しないバランスのとり方」を解説していきます。
対象物そのもののバランス
対象物そのもののバランスっていうのはこのネコがまさにそれなんですけど、これ今普通にネコですよね。

これを輪郭と目、鼻、口、ひげをそれぞれバラバラにして、全体的に下の方に移動させます。

そしたらなんか雰囲気が変わって子ネコっぽくなるんですよ。なんか可愛くなって子ネコっぽくなったでしょ?
コレがさっき言ったバランスをいじったら大人が子供になるっていうヤツです。
こんな簡単にピャピャッと描いたやつのバランスをいじくるだけでこんなにも表現が変わるんです。
だからもっと真剣に描いたやつなんてもっとエライことになるわけですよ。♯語彙力崩壊
たとえば人物画とかだとホントに0.何ミリ単位のバランスが変わるだけで全然違う人間になったりします。
人物画に関してはまた後日解説するので今はちょっとは割愛します♡
ほんでね。
今このネコは最初から輪郭が描いてあって、目とか鼻とかも描いてあるヤツを移動させただけじゃないですか。でも実際はこれを真っ白な紙に一から描いていくわけですよね。
しかもこんなデフォルメされた、20秒もかからないクソ単純なネコじゃなくて、こんなんとか、こんなんみたいにちゃんとしたヤツを描きたいですよね?。笑笑
もちろんネコだけじゃなくていろんな絵をっ✨
このときによくやってしまいがちなのがいきなり丁寧にびっしり描き込んでバランスが取れずに失敗するパターンです。僕もよくやってたんですけど、
たとえばネコの絵だったらいきなり右目を細かいところまでびっちり描き込んで、次に左目を描いたらなんか左右のバランスがおかしくなってもーた、とか、

先に顔のパーツをびっちり描き込んであとから輪郭描き足したら輪郭と顔のパーツのバランスがおかしくなっちゃった、とか。

何の準備もなしにいきなりびっちり描いちゃうと、バランスが取りにくくなって、結局全部いちから描き直し!っていう事故が多発します。
できるだけそうならないようにするために「アタリをとる」っていうことをします。
これはマルとか三角とか四角とかかんたんな図形とかで大まかな形を描いてバランスだけ先にとるっていう方法です。
そうすると大まかなモチーフのバランスは取れてるから細かいところを描き込むのに集中しやすくなるんです。これが例えばバランスとりながら細かいところを描き込みながらだと失敗する確率が上がります。だからバランスはバランス。細かいところは細かいところ。って分けてやったほうがいいんです。
で、この「アタリをとる」っていうのにもいろいろあるので、今から実際に描きながら解説していきます。
☆実演
それではこのかわいい子ネコを描いていきます。

もしネコが好きじゃなかったら好きなやつでやってください。でもそうするとワケがわからなくなる可能性があるのでとりあえずこのネコで一緒にやってみるのがいいかと思います。
たぶんこのネコぐらいがカンタンすぎず難しすぎずで練習にはもってこいだと思います。
まず丸を描きます。テキトーに描くんじゃなくて、この子ネコちゃんの頭をイメージしながら描きます。👍

で、胴体をイメージしながら細長い円を描きます。

これがウワサの「アタリ」です。ネコの大部分を占めてるのは頭と胴体なので、この時点でなんとなくネコをイメージできたら最高です♡その決め手になるのが本日のテーマの「バランス」です。
ただのふたつのこの丸だけでもネコにみえてくる絶妙なバランスがあるハズです。
他の人にはみえなくてもいいんです。
あなたの目にそうみえていれば。
コツはこのネコのフワフワした感じとか丸っこい感じとかをイメージしながら描くと上手くいくと思います。
それができたら次に耳っぽく三角を描きます。
これもただ三角を描くんじゃなくて耳をイメージしながら描きます。
そしたらホラ。

もうネコでしょ?
この時点で「完成したらどうなるんだろう?」って、ワクワクしてきたら大成功です♡
で、これに足を描いていきます。
足は関節があるのでそれぞれを棒みたいな感じにしてこんなふうにわけて描くといいと思います。

もう完全にネコですね。
で、この上から細かいところを少しずつ描いていくわけですね。
これを「ディテール」とか言ったりします。
もうこの時点ですでにモチーフ全体のバランスはとれてるので、細かいところにおもいっきり集中できるんです。

するとこうなります。
動画ではノーカットで描き描き描き描きしてるのでごらんくださいませ♡
この単純な図形でアタリをとる方法はわりと何にでも応用できます。植物とか、建物とか、乗り物とか、人間でも。
で、もうひとつ。
人間とかネコとか動物限定になっちゃうんですけど、骨格でアタリをとるっていう方法を僕はよくやっています。
すごくめんどくさそうな感じが出てきましたけど、骨格って言ってもゴリゴリに骨を描くわけじゃなくてさっきの図形みたいにシャシャシャッと描くので大丈夫です。笑笑
単純な図形でアタリをとるよりもちょっと手間はかかるんですけど、リアリティはこっちの方が出てる感じがするので僕は好きでこの方法をよくやっています。
やり方はまず、ネコの骨格がどうなってるのかをチェックします。

こうやってみると意外と首が長いことがわかります。
よく4足歩行の動物をこんなふうに描く人がいるんですけど、大きな間違いなんですね。

実際はこんな感じで人間みたいに首があって肩があって、そこから足が伸びてるんです。

それを踏まえてこの子ネコの骨格がどうなってるかというと、、、

たぶんこんな感じです。
で、仕上げるとこうなります。

さっきの図形で描くのと違うところは、線で骨を描くからアタリをとる段階で細かい動きを表現できて、体のどの部分がどこにあるのかも把握しやすいことです。
たとえば足とかでもフワフワしてるからあんまりよくわからないじゃないですか?
でも骨格の細かいとこまで把握してると「ここはこうなってるからこう表現すればいい」っていう、自信にもなって、それがエンピツにも乗るので作品全体のクオリティも上がるんです。
図形のやつに比べるとちょっと難しいかもしれないですが、やってみてください。
まとめ
というわけで今回は「絵はバランスが命」っていうテーマでお送りしてまいりました。
大事なことは全体のバランスをある程度描いてからこまかいところを詰めていくと描きやすいし仕上がりも素晴らしいものになるってことです。
僕は今回解説した方法がやりやすくてずっとやってるんですけど、他にもたぶんやり方はたくさんあると思います。
自分なりにこっちのがいんじゃね?っていうのが何かしらあると思うので、いろいろ試してみてください❤︎
ほんでなんかいいのあったら教えてください♡
次回は、画面全体のバランスと線のバランスっていうテーマでお送りします。
それじゃーまた♡