こんにちは。水墨画家のDと申します。
今回は「初心者でもお手軽に水墨画の道具をそろえる方法」というテーマで能書きをたれていこうと思います。
1000円ぐらいあればじゅうぶんそろえれる、超お手軽な感じです。
水墨画ってなんだか独特な雰囲気があるので「道具をそろえるのにけっこうなお金がかかるんじゃないか?」って思ってしまいがちです。

たしかにモノによってはウン万円、ウン十万円することもありますが、500円のモノもあったりするのでピンキリが激しいです。
形から入りたい人もいらっしゃるかと思いますが、水墨画に関しては高いものがいいとは限らないのであまりおススメしません。
っていうのも、水墨画で使うような道具って相性とかがすごい大事なので、高い、安い、じゃなくて使い心地がいちばん大事で、自分に合ったものを選ぶのがベストなんですね。
なので高い道具を買っても使ってみたら「あれ?なんか違うぞ…?」なんてことが日常茶飯事です。
なのでまずはここで紹介する超激安道具から始めてみてくださーい。($・・)/~~~
水墨画を描くための道具

油絵とか、水彩画とかだとなんだかいろんな道具をそろえないとダメっぽいですが、水墨画を描くための道具はめちゃくちゃシンプルです。
- 紙
- 筆
- 墨
- 硯
以上です。
この4つの道具があればいつでもどこでも自由に水墨画が描けます。ほかにも細々したものもあるにはありますが、身近にあるものでいくらでも代用がきくので新たに購入する必要がありそうなのはこの4つだけです。
シンプルで数が少ないのでそのぶんコストも抑えることができるというわけですね。
ひとつずつ解説していきまーす(^_-)-☆
紙

まず紙ですが、こんな感じのスケッチブックが最適です。
お値段もリーズナブルで、初心者でも描きやすいイカしたヤツです。
水墨画って"和"なイメージがあるので道具も和紙を使わなイカンのか?とか考えてしまいがちですが決してそんなことはありません。
逆に和紙って独特なのでけっこう扱いがムズカシかったりします。
それなのに中には「和紙じゃないとダメだ!」という人もいらっしゃるのですが、そこには何の根拠も見当たらないのでスーッと流しておいてください。
和紙ならではのいいところもあって、にじみとかぼかしの表現がしやすかったりするので描きたいものによって使い分けるといいと思います。
ほかにも漫画家の人が使ったりするケント紙っていう紙もけっこう使えます。
ケント紙はキメの細かさでは群を抜いていて、繊細な表現をしたいという人にはオススメの紙です。
ちなみに僕が使っているのはフランスの「アルシュ」という水彩画用の紙です。水彩画はその名の通り水を大量に使うので水に強く設計されていて、とても使い勝手がよろしくておススメです。
筆

水墨画でいちばん重要な道具といっても過言ではありません。筆がないと描けません。いちばん重要とか言ってますが、100均で売ってる筆で全然おっけーです(笑)↓

「良いものを使ったほうがいい」とか言って高い筆を買わそうとしたりする人もいますが、そこには何の根拠もないのでスーッと流しておいてください。
「良いもの」っていうのはその人にとっての「良いもの」です。道具には「相性」があるので、その「良いもの」があなたにも合うという保証はどこにもありません。
良いもの=値段が高いものではないのです。

…ていうかそもそもやり始めたばっかりの初心者が、何が良いもので悪いものなのかなんてわからないと思います。
ある程度練習を重ねて、自分なりの描きかたとかがなんとなくわかってくると「こういう表現をしたいからこんな筆が要るなぁ」ってなってきます。
そのときにいろいろおサイフと相談しながら購入すればいいと思います。
大事なことなのでもう一回言いますが、最初は100均で売ってる筆でおっけーっす。
極論、筆は墨と水を含んでくれれば何でもいいんです。ティッシュを使うこともあります。綿棒を使うことだってあります。
紙の上に自分の描きたいものを描くための道具が「筆」です。
やってるうちに出たこだわりでこうなります。

全部で15本。どう使うねん笑
墨

お次は「墨」です。
墨も筆と一緒で最初は何が良いのかなんてわからないので、学校の書道の時間で使ってたような書道道具がまだ家にご健在ならそれでじゅうぶんです。
なければホームセンターに売ってる「書道用」って書いてあるやつとかで大丈夫です。たしか600円ぐらい。
筆と同じで、やってるうちにこだわりが出てくると、ちがう墨を使ってみたいなと思うようになります。
僕は今はこれを使ってます。↓↓↓
僕は水墨画を始めた当初、画材屋さんに行く勇気が持てませんでした。笑
1年ぐらい経って初めてそういう専門のお店に行く勇気が出て、でもいざ店に入るとなんかムダにすっごい緊張していました。
ドキドキしながらお店の人に聞いて買いました。それ以来愛用しています。
墨を磨るのってけっこう時間がかかる作業で、真黒な墨にしようと思ったら2,30分は平気でかかります。そんなに時間がないという場合は墨汁を使うとすごく楽チンです。

こんなわけのわからない青いインクでも大丈夫です。笑

ちなみに今は大変便利な世の中になりまして、自動で墨を磨ってくれるというものもあります。
時間がない人にはおすすめの道具です。僕は使ったことはありません(笑)
硯

墨を磨るときに使うのが硯です。これこそ何が良くてダメなのか、違いがわかりにくいシロモノなので墨が磨れたらなんでもいいです。あるとすれば磨りやすいかそうでないか、ぐらい。
でも書道道具の中に入ってるようなヤツで磨りにくいとか思ったことがないので、それで全然いいと思います。硯に関してはあんまり気にしないほうがいいかもしれません。
書道道具がなければこんなお手軽なのもあります。
水

道具というにはなんだか厚かましい気がしてしまう。水です。
墨を磨るのにも水を使うし墨を薄めるのにも水が必要です。ぼかしたりにじませたりするのも水がないと表現できません。紙を波打たないようにする「水張り」も水を大量に使います。#おや?けっこう大事なポジション
水に関しては、こだわるようになれば軟水のほうがいいだとか常温のほうがいいだとか、いろいろ出てくるかもしれませんが、普通の水道水でもじゅうぶんです。
筆を拭くもの
あとは筆をふくふきんとか手ぬぐいとかがあると準備完了ですっ!これも筆が拭けたらなんでもいいです。
筆が傷むのが早まるのでタオルとかは使わないほうがいいです。
ちなみに僕が使っているのはこちら↓↓↓

#タオル使ってるやんけ
少し水で湿らせておくと水をほどよく吸い取ってくれます。
まとめ
以上、「お手軽にそろえる水墨画の道具」というテーマでお送りしてまいりました。なんだかテキトーな感じに思われたかもしれませんが、全然そんなことなくて大マジメです。実際に自分で触って使ってみないとわからないことがたくさんあります。初心者の人は特に右も左もわからないので最初からお金をかけるリスクを負うことはありません。
道具よりも何よりもまずは楽しんで描くことのほうが何百倍も大切です。初めてやるのにいきなり高い道具を買ってやっぱり面白くないってなっちゃったらそれこそお金のムダ使いになってしまいます。
それなら最初はお手ごろな道具をそろえて試しにやってみて、面白いと感じたらいろいろそろえていけばいいと思います。
道具をそろえたらさっそく描いてみましょう(^^♪
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