・水墨画を描いてみたいけど描きかたとか分からない。
・水墨画はどうやって練習すればいいの?
・技法とかなんか難しそう・・・
そんな疑問にお答えします。
水墨画は難しそうとか格式高いようなイメージがありますが、
いざやってみるとそんなことはありません。
そのために必要な練習方法だったり考えかたを解説していこうと思います。
水と墨を使ったアート

水墨画のイメージ
水墨画のイメージはどこか格式高いというか
近寄りがたいというか、独特の雰囲気ありますよね。
僕も始める前はそんなイメージを持っていたのですが、
正直ビビってました。
それと同時に古クサイなーというイメージもありました。
ネットで調べてみてもどうしても「和」のイメージが強いんですよね。
それだけの歴史がある伝統工芸なのでそこはどうしようもないんですが。

でも僕自身はそういう「いかにも水墨画です」というものは
まったくやる気がなかったので何か方法がないものかといろいろ模索してました。
そんなときにある人との衝撃的な出会いがありました。
直接出会ったわけではないですがその人の作品と出会ったことで
そういう古くさいというイメージが一気に崩れ去りました。
あ、こんなこともしていいんだ、という気持ちにさせてくれて
そこから自分の向かうべき方向がバチっと決まった感じです。
その作品がこちらです。

青森県にお住いの外崎裕涯氏です。
それからは水墨画といえども、
しょせん芸術の分野のひとつで水と墨を使ったアートなんだという
いい意味でのとらえかたができるようになりました。
水と墨を使ったアート
水墨画の魅力はなんといっても水を使ってぼかしたり
にじませたりすることで得られる独特のグラデーションです。
これを上手に使えばいろんな表現ができます。




ほかの作品はコチラ⇒Dの作品集
水墨画はほかの絵画と違って道具が少なくてすむというのも魅力的です。
・墨
・筆
・紙
・水
これさえあればどこでも始められます。
色のない白黒だけの世界なので構図が命です。
色がないということは表現の幅ってものすごく狭くなるんです。
なので絵を見る人にとってそれがなんなのかを判別
できるものって構図とモチーフの形だけしかないんですよ。
それって表現者からすれば面白いか面白くないかでいうと
ものすごく賛否が分かれるところだと思うんですけど、
僕は断然面白いととる派です。
ここらへんに関しては好みの問題ですが。
そこらへん詳しいことはこちらをご覧ください。
関連記事⇒【水墨画の魅力】白黒だからこそ表現できることがある
僕はシンプルなものが好きなのでどうやったら
色のない世界で見る人を感動の渦に巻き込めるかとか、
そんなことを考えるのも楽しいですね。
シンプルなものが好きな人はぜひ水墨画をやってみるといいと思います。
あと、中学生のときに美術の授業で「マーブリング」というのを
やった記憶があるんですが、そんな手法も取り入れたりすると
さらに表現が広がっていっそう面白さ倍増です。
これも水を使った絵画ならではですね。
水墨画はデッサンの延長

僕は水墨画は難しい技法はいらないと思う派です。
あれはあれで素晴らしい技術です。
早く描けるし、ライブペイントとかやっても面白そうだし。
いつか出来るようになりたいなと思ってます。
が。
あくまでひとつの表現の方法としてです。
本質は自分の編み出した方法で
コツコツ作品を作っていこうと思っております。
いきなり筆を持たない
僕の編み出した方法はひたすら薄い墨を少しずつ重ねていく手法です。
先ほどの難しい技法というのはそれ単体で練習を重ねて
いかないとなかなか会得できるものではないんです。
どうしたらいいかなーといろいろ模索しながら
とりあえずエンピツでひたすら絵を描く練習をしていたら
ふと、
「これそのまま筆でもできるのでは?」
と思ったんです。
そう思った瞬間にじゃあいきなり筆持たなくてもエンピツで
練習重ねてたら筆でも描けるようになる、と思いまして。
それから1年ぐらいは筆を持たずにひたすらエンピツで
コピー用紙にデッサンの練習をしてました。
デッサン力が不可欠
水墨画に限らずですが、デッサン力は
どんなジャンルの芸術でも不可欠なものです。
デッサンにはモノづくりの要素がすべて含まれています。
関連記事⇒【絵の初心者必見】デッサンが教えてくれる7つの練習方法
絵を描くには描く技術と、観る技術が必要です。
描く技術よりも観る技術のほうがむしろ大事なぐらいです。
描いたものと実物とどう違うのかを見極めるのも観る力です。
デッサンなしでやることを否定するつもりはありませんが、
僕はどうせやるなら1年ぐらいは筆を持たずに
ひたすらデッサンの練習をしてデッサン力をつけるということを
したほうが後々役に立つんじゃないかなと思います。
筆でデッサンする

デッサン力があったほうがいいのには理由がありまして。
筆って柔らかいんですよ。
エンピツと比べたら全然力がいらないんです。
デッサンは基本的にエンピツを軽く持って薄い線を引いていきます。
それを重ねてだんだん濃くしていく感じです。
だから僕はエンピツでデッサンするときはエンピツのお尻の部分を持ちます。
エンピツの重さだけで線を引く感じです。
このトレーニングが筆を持ったときにものすごい役に立ちます。
最終的に筆で描いてもエンピツで描いてもどっちもあまり
変わらないぐらいの力加減で描けるようになるのでぜひやってみてください。
水墨画の描き方実践編

ここからはちょっとだけ僕の描きかたを紹介します。
下描きをする
エンピツで下描きをします。
下描きはいらないという水墨画家の人がいますが、
僕は断然下描きする派です。
、というのも、先ほども言いましたが水墨画って
白と黒だけなので画面の構成が命なんです。
ちょっとした細かいところのバランスが狂うだけで
それが画面全体に影響してしまうんです。
なので間違えたら消せるようにエンピツでの下描きは必須です。
コスパもいいですし。
下描きしないということは全体のバランスを無視する
ことになるので、そんな恐ろしいこと僕にはできません。
ただ、和紙で描く場合には下描きはしないほうがいいかもしれませんね。
和紙はモロイのですぐに破れてしまいます。
なので僕は和紙は使いません。
水彩画を描くときに使う厚みのある水彩紙をつかっています。
下描きはデッサンを3割ぐらいでやる感じです。
ここでもデッサンは活きてきます。
水を上手に使う
動画をご覧ください。
ご覧のように僕は水をかなりふんだんに使います。
水彩紙を使っているのはこのためです。
和紙だとこんなふうにはいきません。
実際に何度か試してみましたが、上手くいきませんでした。
こんなふうに水を上手に使うことで自然なグラデーションができあがります。
グラデーションを有効に活用することで幅広い表現が可能です。
こんなことができるのもデッサンを練習したからこそです。
デッサンを練習していれば陰の描きかたが理解できているので
スムーズに筆が進みます。
まとめ
水墨画を描くには特別な技術はなにもいりません。
必要なのはデッサン力のみです。
デッサンをひたすら練習して素晴らしい作品を描きましょう!
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