これから絵を始めたい!
そんな絵の初心者さんは何から始めればいいかわからないと思うので。
ただ今より最速で絵を上達させるには何の練習をすればいいか?を解説します。
主にやることは3つです。
- 模写
- 直線・曲線の基礎練習
- 観察
ひとつずつ詳しく解説していきます。
絵のいちばん効果的な練習は模写
絵にはいろんな練習方法がありますが、中でもいちばん効果がある練習は「模写」です。
誰かが描いた絵とか写真をみたまま描くっていう方法です。
なんで模写がいい練習になるのか?っていうと。
理由がいくつかありまして。
まずいきなりオリジナルの絵を描くことはなかなかハードルが高いです。
描写力やら構図力やらいろんな知識、技術を必要とするからです。でもそういう小難しいことをすべてやってくれてるのが人が描いた完成した絵です。
それをマネして描くことで基礎的な画力が身についていきます。
そして元ネタがなぜそうなったのか、構造、構図、線の描き方、躍動感、雰囲気、空気感などなど、いろんなところを観察・分析しながらマネをすることでいろんな知識やスキルが身についていきます。
そして何よりも。
最大の理由は「楽しくできるから」です。
まず楽しくないと続けたいと思わないですよね。
強制的にやらされるわけでもなんでもなく、自分の意思でやるのだから。
でも。自分の意思だからこそ、すべて自己責任で、いつでもやめれてしまうんです。
今日はちょっとしんどいからいいやー、とか。
時間がないからまた明日ーとか。
いろんなやらない理由を探そうとしてしまいます。
多くの人がそれで挫折してしまっています。
その原因はシンプルに「楽しくないから」です。
人間って昔と比べると今の時代はすごく自由になりました。
できることの選択肢は比べ物にならないぐらい増えたし、スマホでいつでもどこでも誰とでも繋がれる。
しかもデジタルやらAIやらでものすごいクオリティの絵を一瞬で描くこともできてしまう。
そんな中でわざわざアナログの、しかも上達するのにやたら時間がかかるような絵を描こうとするからにゃー、何かしら楽しみがないと続かないのですよ。
わざわざ好き好んで何も楽しくない、修羅の道を選ぶようなことはやりたくないのが人間です。
そういう意味で「模写」はじゅうぶん楽しめる可能性を秘めています。
大切なのは元ネタ選び、何を模写するのか?です。
あなたが心の底から描きたい!と思えるものを自分自身の目で選んで描いてください。
元ネタの絵を選び間違いさえしなければ、一日中やっててもあっという間に時間が過ぎていくほど夢中になれる可能性を秘めているのが模写です。
なので。
最初はできるだけ簡単なものを選んでください。
あまり難しいものを選ぶと途中でイヤになってしまいます。笑
少しずつステップアップしていくのがよろしいかと。
いろんなタッチとか構図とかを学べるからいろんな人の絵を模写した方がいい、という意見もあります。それは偏って多様性に欠けるからという理由からそういう意見が出てくるのですが。
個人的にはいろんな人の絵を模写するよりも、ひとりの作家さんを徹底的にマネした方がいいと思っています。その偏りが個性につながっていくので。
でもそこは絶対にそうした方がいい、ということではなくて、僕の個人的な意見なのでスルーしてもらってもかまいません。
直線・曲線の練習
絵は線の集合体です。
いろんな線がたくさん組み合わさってひとつの絵になるのです。
いろんな線とは言っても、線は直線と曲線のふたつしかありません。
中でも曲線はたくさんの種類があって、絵の大部分はだいたい曲線です。
直線を描く時は建物とか機械みたいな人工物を描く時ぐらい。
なので、キレイな曲線を描けるようになると、それはイコール絵を描くことが上手くなる、っていうことになります。
模写をたくさんすることは、それだけでもすごくいい練習になります。
なんなら模写さえやっとけば勝手に上手くなっていく、というのも事実です。
でも。
それに加えて、直線・曲線の基礎的な練習もプラスアルファでやると、より速く絵は上達します。
僕のYouTubeチャンネルに線の基礎練習のショート動画がたくさんあるので、それを参考にスキマ時間にたくさん練習してみてください。
僕の生徒さんで実証済みのすごく地味な基礎練習です。
でもひとつ30秒ほどで終わるし、気が向いた時にやればいいので、そんなに嫌気がさすようなものでもないかと。笑
ショート動画では再生速度をかなり上げてるのでめちゃくちゃ速く線を描いてるようにみえますが、実際にはあんなに速く描く必要はないです。
むしろ、丁寧にゆっくり、かつ正確に描く方が大切。
そしてできるだけ力を抜いてエンピツを柔らかく、真ん中らへんを持つことです。
エンピツの先を持つと、力が入りすぎてしまって線がムラムラになりやすいです。
この練習の目的は、キレイな線を安定して描くことです。
慣れればフリーハンドでもキレイな曲線が描けるようになります。
細かいところまで観察する
絵は描くこともすごく大切ですが、それよりも「みる」ことの方がもっと大切です。
模写をする場合。
いちばんみないといけないところは線です。
絵は線の集合体です。
線は1本1本がとても細いです。
その線が一体どこの何を表現しようとしてるのか?を把握していないと、いざ自分が描く時に自信を持ってエンピツを走らせることができません。
なので、細かいところまでしっかり観察して、正確に形をとらえることが大切です。
最初のうちはどこをどうみたらいいのかとかけっこう難しいと思うのですが、観察も練習のうちです。
他にも観察するところはございまして。
線とか細かいところとかそういうのはあくまで外見的な話。
その絵を描いた人がどんな想いを込めて描いたのかっていうところにまで想いをはせてみてください。
たとえばなぜその構図になったのか?とか。
この立体感はどうやって出してるんだろう?とか。
外見を観察することでそういう内に秘められたものを読み取ることができます。
それは絵においてはいちばん大切なところです。
いくら上手く描けるようになっても、その部分がなければ人を感動させるような絵にはなりません。
そういうのも、何回もやっていればそのうちいろんなことがわかるようになってきます。
とゆーわけで。
観察も練習のうちです。
描くと観察の割合が3:7ぐらいでちょうどいいぐらいです。
そんなことも意識しながら練習にはげんでみてください。
絵の練習をする上で大切なポイント
最後まで描き切る
絵は最後まで描き切ることが大切です。
理由は、最後まで描き切ると、描き切った!という達成感を味わうことができて、ほんのちょびっとだけ自信がつくからです。
描き切らないで途中であきらめて次に行ってしまうと中途半端で終わってしまった、という後悔が残ってしまいます。
真逆ですね。
あまりにも下手くそすぎて途中で嫌になることもたくさん出てくると思います。
でも。それでも。
とにかく最後まで描き切って、何がダメなのか?何をどうすればもっといい絵になるのか?を自分で客観的にみて分析することが大切です。
途中で嫌になった部分はあなたの苦手な部分である可能性が高いので、そういうところをしっかりと見極めて、次の絵に生かしましょう。
苦手な分野にも挑戦する
これはある程度描けるようになってきた時の話ですが、描いてるうちに自分の得意なものと不得意なものがわかるようになってきます。
得意なものは得意なものでそのまま伸ばしていけばいいです。
不得意なものを不得意なまま放っておくと、ある一部分だけが変になってしまって、全体のバランスがおかしなことになります。
不得意なものも頑張って克服すれば、元々得意なものがさらに飛躍的に上手くなるし、幅が広がります。
ここで解説したことを意識して日々練習を積み重ねていけば、確実に上達していきます。
あきらめたらそこで試合終了なので、何クソ根性で乗り切って絵の練習にはげんでください。
それではまた〜。