世の中にはいろんな絵の上達法があります。
その多くはこんなふうに描けばいいとかいわゆる
小手先だけの技術を追い求めるようなものばかりです。
たしかにそれも必要なものかもしれませんが、
ぶっちゃけそんなものは数やってれば勝手に身についていくものです。
なのであえてほかの人に教わるようなものでもないしそんなモン
追い求めてる時点で上達は見込み薄いと思います。
「絵」っていうのはなんかこう、見ただけで画面に心を奪われるというか、
技術とか知識だけでは決してどうにもできないようなものがあります。
それがあれば極論、技術も知識も必要ないんです。
絵の最大の目的は「人を感動させること」。
これを達成するためにある程度の知識や技術が必要なだけです。
というわけでこれから絵を描き始めようとしている人や、
まだ始めて間もない人、絵描いてるけどなかなか上達しない。
そんな人にエンピツを持つ前に
ぜひやってみてほしい、知っておいてほしいことを3つにまとめました。
その前にちょっとだけ小話。
絵の上達に関係ないようでめちゃくちゃ関係あるのでどうぞ聞いてください。笑
これからの世の中は自分の力だけで収入を得る人がもっと増えていくでしょう。
ブログとかYouTubeとかネットを使った個人で活動してる人の多いこと多いこと。
こういう人たちってツイッターとかみてたらわかるんですけど
ものすごいイキイキしてるんですよね。
自分の力で収入を得てるから誰のせいにもしない。
すべて自己責任でやってるから覚悟が決まっててイキイキしてるんです。
でも会社とか組織で活動してる人の大半は目が死んでます。
これは自分の責任がどっかにいっちゃってるからです。
極論仕事せずにやってるフリでもそれなりの収入が入ってくるからです。
依存ですね。
収入を会社とか他の組織とかに依存してしまうと、
仮にその会社や組織が突然潰れてしまったら次の日から収入はなくなってしまいます。
なんかもう時代の流れとともにものすごい速さで
いろんなことが次々と変わっていってるこの十年ぐらいの世の中。
今日はよくても明日にはその会社や組織がなくなってしまう、
なんてことも普通にある現代社会です。
いつ潰れるかわからない会社なんてものに
自分の人生を捧げるなんてバカバカしくて絶対できないし僕はしたくありません。
昔はそれが当たり前だったんでしょうけどね。
そのために自分の武器を持てるかどうかっていうのは
すごい大事なことだと思います。
自分にしかできないこと。
絵なんかはまさにそれですよね。
というわけで本題に入ろうと思います。
長くなってしまった…。笑
絵の上達に必要なことは描くことは当たり前のことなのですが
その前にやっといたほうがいいことがあります。
・感性を磨く
・自分を知る
・描きたいっ!と思えるまでエンピツは持たない
大きく分けてこの3つです。この3つについて語っていきたいと思います。
絵の上達法①感性を磨く
まずひとつめ。
感性をみがくこと。
感性というのは自分が何に対して心が動くのかということです。
これはほんとーーに人それぞれ違うものです。
同じ遺伝子をもつ双子でも全然違います。
絵を描いたり音楽を作ったりする芸術においていちばん大事なことです。
感性っていうのは自分にしかわからないものですよね。
自分が感じてることをほかの人が同じように感じてるかどうかなんて
絶対わかりません。
この自分だけしか持っていないものをじっくり育てます。
僕の話で恐縮ですが、
小さいころに友達の誘いをけってまで
カマキリとかセミとかカブトムシとか虫を捕まえたり、
川に入って魚とかカメとかカエルとか捕まえたりだとか、
自然とたわむれることを好んでやっていたので
それによって磨かれたものが間違いなくあります。
たぶんこういうことしてる人って少ないんですよね。
まして今の時代はとくに。
少ないからこそ人とちがう感じかたができるんです。
僕はそれを伸ばそうと思いました。
感性を磨くにはとりあえずかたっぱしから
いろんなものに触れるのが手っ取り早いです。
絵を描くならとりあえず絵以外のものに触れることです。
音楽、映画、建築、マンガ、自然、、、
その他もろもろ、とりあえず心が動けばなんでもいいと思います。
マンガは絵だけじゃなくてストーリーもあるので絵じゃありません。笑
それらを見たり聞いたり触れたりすることで磨かれていくものが
めちゃくちゃあります。
自分がどう感じるか、が大事です。人の意見は何の役にも立ちません。
とりあえずかたっぱしからいろんなことに触れてみてください。
そうやって自分にしかないものをひたすら磨いていきます。
絵の上達法②自分を知る
ふたつめは、自分を知ることです。
先ほどの感性の部分と似通ってるところはありますが、
自分が何を好きなのか、何に対して心が動くのかを
知るっていうのはすごく大事なことです。
人に流されることなく、自分の奥の深いところを探る。
これがなかなか難しいことではありますが
これをやらないといざ絵を描くときにどういう
絵を描けばいいのかわからなくなってしまいます。
自分ならではの構図や世界観が表現できるように
まずは自分という人間をすみからすみまで知ることです。
要は自分の好みを把握することですね。
何に感動して面白がって怒って悲しんで何にスケベな気持ちになるのか。
そんなことを自分でしっかり把握しとかないと
人の心を揺さぶるような絵は絶対描けないでしょう。
時間がかかるかもしれませんがかなり大事なことです。
絵の上達法③描きたいっ!と思えるまでエンピツは持たない
みっつめはちょっと矛盾するようなことですがいちばんの肝の部分です。
エンピツを持たないのに絵が上手くなることってあるんです。
これは僕自身がそうだったからなんですが、
僕は絵を描くと決めてから実際に描き始めるまでに相当時間が空きました。
それは自分が決めたことだったから仕方ないのですが、
でもその間ひたすらガマンすることで描きたいという
想いがどんどん膨れ上がってはち切れんばかりになったんです。
ここが大事なことなんです。
「描きたい」っていう気持ち。
これがないと絶対上手くなりません。
これはもう絵だけじゃなくあらゆることに共通しています。
スポーツ、楽器、なんでもそうです。
ハングリー精神をもてるかどうかということですね。
サッカーでたとえると、サッカー大国ブラジルなんかは
環境があまりよろしくないのですが、それでもサッカーをやりたくて
仕方がない子どもたちがスパイクなんか履くこともなく、
ボロボロのボールでサッカーをしてたりします。
そこから世界的に有名な選手に育つ、なんてこともよくある話です。
描きたいという気持ちを育てるためにあえて描くことをしないのです。
気持ちがなくなってしまったらその程度だったとあきらめてください。
僕はそのおかげで
実際に描き始めたら楽しくて仕方ないという状況になりました。
たとえデキの悪い作品が仕上がったとしても
描くのがイヤになるということはまったくなかったです。
これはあえて絵から離れることで早く絵を描きたい、
という気持ちがどんどん育っていった、ということです。
そういう意味ではほんとに描きたいという気持ちがあれば
それはどんどん膨らんでモチベーションにもなるし、
気持ちがなければ描くことはしないだろうし。
自分を試すという意味でもいいのかもしれませんね。
まとめ
以上3つのことをしっかりやればそれだけで絵は上達します。
正確には
「絵の上達に必要な要素が体の中に蓄積する」
といった感じでしょうか。
蓄積した状態で絵を練習すれば上達のスピードはエゲつないです。
絵には技術も必要ですが、それ以上に大事なものがたくさんあります。
その「大事なもの」をより的確に表現するために技術が必要なだけです。
そこさえおさえてればヘタでも伝わることはたくさんあります。