自分にしか描けない「個性的」な絵を描くために必要な3つのこと:個性を伸ばすための秘策

個性を出すためにはどうしたらいいか?

 

個性っていうのはですね。

 

出そうとして出るもんじゃないんです。

 

無理やり出そうとしてまわりと違うことをするのだけはいちばんやっちゃいけないことです。

それはまわりしかみえてなくて自分自身をみてないので、かえって個性を失ってしまう行為です。

 

個性は自分で出そうとするものじゃなくて、好きなものを突き詰めていったら自然と出てくるものです。

 

どっちかっていうと出すと言うより時間をかけてゆっくり育てるっていう表現をした方が的確かもしれません。

 

なので、たとえあなたの絵に個性がないって言われたとしても、それは個性がないんじゃなくて、まだ個性が育ってないだけっていうことです。

 

個性を育てるためにやることは

 

  • 自分と向き合って自分を知る
  • いろんなものをたくさん知る
  • 自分が心動かされたもののマネをする

 

おおよそこの3つです。

 

深掘りして解説していきます。

自分と向き合って自分を知る

 

そもそも個性って何なのか?

個性はWikipedia先生によると、

個性は個人の持つ特有の性質・特徴

だそうです。

 

わかりやすく言うと、「生まれた瞬間からみんなそれぞれ違うのよ〜」っていうことです。

 

つまり、個性は誰もが持ってるものなんです。

でも冷静に考えてみたらそりゃそうですよね。

親も違うし育った環境も全然違う。

 

同じ遺伝子を持った双子ですら考え方とか感覚が全然違うことだってあるんだもの。

 

でもそのみんな生まれ持ったそれぞれ特有の性質は我が国ニッポンの教育によって潰されてしまいます。

 

「みんな同じで当たり前」の教育を長い間押し付けられて育ってしまうからです。

 

ちょっとでもみんなと違うことをしようもんなら、その瞬間変な人扱いですごく変な空気になってしまいます。

それが原因でイジメに発展したりもしています。

 

よっぽどメンタルが強くて「そんなの関係ねぇ」って思える人じゃないとその空気に耐えきれず、「自分が頭おかしいんだ」ってなっちゃう。

個性ウンヌンで悩むのは、個性を潰しにかかる教育をしてる我が国ニッポンのせいでもあるのです。

 

そりゃ学生の時は皆同じでいいかもしれないですけど、社会に出た途端いきなり個性を求められることもあります。

そうなると今まで押さえ付けられてたものをむりやり引っ張り出さなくちゃいけないので、大変なことです。

なかなか至難の業でめちゃくちゃ時間がかかってしまいます。

 

とはいえ。

 

それを国のせいにしたところで誰かが助けてくれるわけではないので、今の自分に何ができるのか?を考えましょ。

 

まずはその生まれ持った特有の性質を自分で把握することが大切です。

自分が何に感動するのか?

自分は何が好きなのか?

何に心動かされたのか?

こういうことが個性につながります。

 

いちばん大事なのは「何に心を動かされたか?」っていうところですね。

ちょっとしたことでもいいんです。

あ、これいいなとか。

なんとなく興味を持ったとか。

その程度の熱量で全然イイ。

それは絵に限らず、何でも。

 

それがいわば「個性の卵」みたいなものです。

それを自分で把握して受け止めること。

 

ここで大事なことがひとつ。

 

恥ずかしがらないこと。

 

自分と向き合って何が好きなのかを見極めたらそれをちゃんと受け止めることです。

何が好きかなんて人それぞれなので、もしかしたらとんでもないものを好きな自分に気づかされてしまうかもしれません。

 

でもその「とんでもないもの」っていうのは、あくまでまわりと比べたら、の話なんです。

まわりの人たちはたぶんこう言ってくるでしょう。

「え?そんなん好きなん??」と。

 

そうやってバカにしてくる人間は我が国ニッポンにはたくさんいらっしゃいます。

でもそれに負けないで。

 

負けちゃったら個性を失います。

 

ちなみに僕はそれに負けた人間です。

好きなものを好きと言ったらバカにされてしまって引っ込み思案になって好きなものを好きと言えなくなってしまいました。

 

それを受け止めてくれる人がたまたま誰もいなくて、誰にもしゃべらなくなってしまいました。笑

 

そうやって自分を出せずに生きてたら「何考えてるかわからん」って100万回ぐらい言われました。

 

そのひとつの例が少女マンガを好んで読んでたっていうことです。

たまたま僕は歳の近い妹がふたりいて、部屋も同じだったもんですから少女マンガがたくさんあったんです。

自分のマンガは全部読み切ってしまってヒマだったので読んでみたところ、めちゃくちゃ面白いやないか!ってなったんですね。

 

でもそんなことなかなか恥ずかしくて言えないじゃないですか。

まさに先ほどの「え?そんなん好きなん??」って言われちゃう。

だからそれを誰にも言うことなく密かに読んでたら親にバカにされて親に対して心を閉ざすという始末。笑

 

今思えばべつに人それぞれなんだから「何が悪いねん!」ぐらい言えばよかったなぁと思ってる次第でございます。

 

でもよかったなーと思うのは、仮にそれをまわりの人たちに言ってたとしたら、もしかしたらバカにされて少女マンガ自体読まなくなってたかもしれないなーと。

少女マンガで得た知識はたくさんあって、それが活きることも少なくなかったので、黙っててよかった、と思ております。

 

なので。言えばバカにされるかもしれないようなことは言わない方がいいこともあります。

 

ただ、それは自分の中で温めてください。

決してそんな自分を疑わないで。

 

マッキーも言ってます。

「好きなものは好きと言える気持ち抱きしめてたい」

 

いろんなものをたくさん知る

 

自分が何を好きなのか?っていうのはなにもひとつに限ったことじゃないですよね。

 

アレも好きだしコレも好きだし。

心動かされるものはたくさんあるはず。

 

そのひとつひとつが個性の卵になるわけですね。

で、その卵を組み合わせて育てていくとあなたの個性になります。

 

個性の卵はたとえると絵の具みたいなものです。

絵の具っていろんな色があって、ひとつひとつの色がチューブの中に入ってて、それを混ぜ合わせると全然違う色になります。

しかも絵の具の量によって色が変わってきます。

赤と青を混ぜたら紫になりますが、赤が多かったらピンクっぽい紫になるし青が多かったら青紫になる。

そうやっていろんな色を混ぜ合わせてできた色があなたの個性です。

 

何が好きかっていうのがひとつひとつの色で、その心動かされた度合いが絵の具の量で、それを混ぜ合わせてできた色があなたの個性になるっていう。

この考え方めっちゃステキじゃないですか?笑#自分で言う

 

まとめると、個性の卵は人それぞれいろんな色になってて、人によって種類も個数もバラバラです。それを混ぜ合わせてできた色があなたの「個性」で、その色は経験を積むたびにどんどん濃くなっていくし、また新たな色が追加されることもあります。

 

個性は経験によって変化していくものなんです。

 

なのでいろんなものをたくさん知って、いろんなものに心動かされることもすごく大切です。

それによってよりあなたの個性は磨かれて、深みを増していくことになります。

 

個性はゆっくり育てていくもの

 

冒頭でもお話しましたが、個性はいきなりポンっと顔を出すものじゃなくて、ゆっくり育てていくものです。

でも個性の「卵」の方はいきなりポンっと顔を出してくるものです。ココがすごくデリケートなところで、個性の卵ってまわりの人はおろか自分でもあんまりよくわからなかったりするので、注意深く自分にアンテナを張っておかないとなかなか気づけなかったりします。

 

だから「個性がない」とかゆーてくる人がいらっしゃるんです。

そんな人は個性がなんたるかをわかってない人間なのでスルーしときましょう。

 

そんなことよりもなによりも。

そのポンっと出た個性の卵を見逃さずに、キチンと受け止めてゆっくり育てていきましょう。

個性が育つ時間はそれも人それぞれで、年単位になることもあるだろうし、月単位になることもあります。

その期間、まわりの人には理解されることは少ないので、自分を信じることが大切です。

 

月並みですがそれしかないのです。

「疑わないこと。それが強さだ」

Byシバーズ・レイリー

自分を信じるっていうのはなかなかカンタンなことではないことはよーく知っています。

自分ひとりの力だけではどうにもならない部分があるからです。

 

メンタルの強さがあればひとりでも全然問題ないですが、なかなかそうもいきません。

 

いちばんいいのはそこを理解してくれる、受け止めてくれる人がいて、その人に打ち明けて認めてもらうことで自分を保つことができます。

そんな人がいれば、ですが。。。

僕は経験者なので、ひとりで抱えることの不安な気持ちは痛いほどわかるし、だからこそ「個性ってなんだろう?」って死ぬほどたくさん考えて、自分なりの答えを導き出して今こうやって発信しています。

 

同じような悩みを持つ人が少しでも前に進めたらいいなと。

 

だからこそいちばんやっちゃいけないのは個性を無理やり出そうとしてまわりと違うことをしようとすることです。

いわゆる「奇策」と呼ばれてるやつです。

それが自分がやりたいこととまったくかけ離れてたとしてもやろうとしてしまうんです。

でもやってしまうと自分を見失ってしまって、最悪の場合取り戻せなくなることもあります。

 

自分が何を好きかがわからなくなってしまうんです。

 

個性の卵を自分で見つけるのも時間がかかることもあるし、それを育てていくのはなおさら時間がかかるものなので、あせらなくて大丈夫。

 

 

自分が心動かされたもののマネをしてゆっくりと

 

さて。

ここからが本題です。#今まで何やったん

 

さっきからずっと個性の卵個性の卵ってゆーておりますが、ポンっと出た個性の卵をどうすればいいのか?

 

個性の卵は何かに興味を持った時とか「これが好きだな」って感じた時とか言葉を失うほど心動かされた時の心の動きです。

 

その度合いは人によってさまざまで、それが個性の卵なのかどーなのかがわかりにくいものです。

めちゃくちゃ感動して言葉を失うぐらい感動したものが個性の卵なのか?

それともなんかいいなーって軽く思ったものが個性の卵なのか?

 

それが個性の卵かどうかを確かめるには、とりあえずやってみることです。

 

好きだなーって思ったり、言葉失うほど感動した絵をとりあえずマネして描いてみる。

エンピツでも何でも。

 

それが自分の中でしっくりきたら個性の卵です。

中には言葉を失うほどの感動を得たのに、描いてみてアレ?なんか違うなーって感じるものもあったりします。

 

好きだなーって感じたものと自分が描きたいものとはまた別なこともあるんですね。

 

それは実際に描いてみないとわからないものです。

 

で、実際に描いてみてしっくりきたものをとことん描きまくるんです。

それが個性の卵を育てる第一歩です。

 

そして、描きまくって描きまくってどれだけ描きまくってもやっぱりオリジナルには敵わないことに気がつきます。

 

そうしてるうちに新たに心動かされるものに出会います。それがまた個性の卵になってしっくりきたらそれもまたマネしてとことん描きまくるんです。

 

そんなふたつの絵柄を組み合わせてみるんです。

それがあなたのオリジナルの絵になります。

 

組み合わせるっていうのはすごく抽象的なので、具体的にどうすんねん?っていうのはここではなんとも言えません。

 

むしろその組み合わせ方が個性になります。

 

どうやって組み合わせたら自分の中でしっくりくるか?を考えながらやると面白いと思います。

 

ここで僕が具体的なことを言ってしまうと、僕のオリジナルの絵になってしまって、それでは意味がないので堪忍してください。笑

 

サクサク話を進めてきましたが、実際に個性の芽を見つけたり、それを描いてみたり描きまくったりするのにはけっこうな時間がかかることです。

 

いつ心動かされるものに出会えるかどうかなんてホントにわからないものだし。

そういう出会いってある日突然やってきたりするので。

いつ訪れるかわからないその瞬間を逃さないように、しっかりアンテナを張っていろんなものに触れるのが遠回りなようで近道です。

 

個性はゆっくり育てるものです。

 

どうしても言いたい余談話

 

個人的な趣味の話をひとつ。

僕の好きな藤子不二雄氏と手塚治虫氏のお話です。

 

藤子不二雄のおふたりは幼少期に手塚治虫氏のマンガをみて衝撃を受けて、マンガ家に憧れるようになりました。

その憧れっぷりは強烈で、絵のタッチ、雰囲気、空気感がホントによく似ています。クリソツ。

 

初期の頃なんかは特にまんま手塚治虫ですが、おふたりとも独自の世界観を切り開いていってて、Aの方もFの方も「あ、これはFだな」とか「これはAっぽい」っていうのがわかってすごく個性が出ています。

 

特にSF短編集とか笑ゥせぇるすまんとかは手塚治虫の影響受けてるなぁ〜っていうのが分かりつつも、独自の世界観があって、個性ってこういうことだなーっていうのがよくわかります。

 

ぜひご一読ください。

[時代の証言者]まんが道60年 藤子不二雄A<5>手塚先生と感激の対面

 

 

 

まとめ

 

これまでの話をまとめると、

  • 自分と向き合って自分を知る
  • いろんなものをたくさん知る
  • 自分が心動かされたもののマネをする

です。

あともうひとつ、「個性」は自分で決めるものじゃないです。「あの人は◯◯の人」みたいなことは、自分以外の人が勝手に判断して言うものです。

自分のことは自分でわかっておいた方がいいに越したことはないですが、

「おれはこれだー!」って決めつけてしまうとそこから進化できなくなってしまうので、日々精進して常に変化を求めていくことが個性を育てていくことになります。

 

それではまた〜。

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