絵の初心者がやめてしまう理由とその対策:練習以前に大切なこと

これから絵を描き始めようとしている、もしくは描き始めたばっかりの人に届いてほしいことがあります。多くの人が挫折してやめてしまう理由が大半これができてなくて、すごくもったいなくてさみしいなぁと思います。。。なのでぜひ胸に刻み込んでもらいたいです。

それは…

「絵を大好きになること」です。

「そんなことかよっ!」…って思うかもしれませんが、すっっごく大事なことなんです。

結局、なんでもそうだと思うんですけど、「大好き」じゃないと続かないんです。絵だけじゃなくてスポーツでも楽器でも。で、続かないから結果も出なくて面白くなくなっちゃってやめちゃう。負の連鎖が起きてしまいます。

僕は絵が「大好き」になったので、何があっても続けてこれました。ただの「好き」じゃなくて「大好き」っていうところがミソです。

大好きになることの大切さ

 

「好き」ではなく「大好き」になることが大事っていうことに気づかされた僕の経験談を少しお話しします。

僕は少年野球のコーチをしています。僕の持論は少年野球って「野球の楽しさを教える場」だと思ってるんです。でも野球ってスポーツなので当然勝ち負けがありますよね。試合をして負けたら悔しいし、勝ったときの喜びは何物にも替えがたいものがあったりします。

で、僕が所属してるチームの監督さんはすっごい勝利至上主義な人で、負けようもんならすごい暴言吐いて怒ったり、嫌がらせかのようにダッシュ何本も走らせたりして、見てるこっちが心痛いぐらいのことを平気でやる人です。暴言なんかはホントに一歩間違えればパワハラ級の破壊力があります。あまりの過酷さに泣いてる子もいるぐらいです。

試合だけじゃなくて練習中とかでも、一生懸命プレーしてるのにミスしたりするとすっっごい怒ったり、ネチっっこくイヤミを言ったりしてます。ミスしたとはいえ、一生懸命やったのに怒られてしまったら大人でもやる気なくしますよね。まして相手は小学生。精神的にまだまだ未熟なお年ごろです。

どんなスポーツでもミスなんてつきものです。プロでも当然のようにミスはします。

そんな監督さんなので子どもたちは完全に萎縮してしまって常に監督の顔色をうかがいながら野球をしてしまっています。楽しくなさそうに見えてしまうんです。なので子どもたちからはもちろん、残念ながら親御さんからもまったく好かれていません。それだけならまだしも、野球自体を嫌いになってしまって中学に上がったら違うスポーツをやり始める子もいたりします。

野球が「好き」だったり、「興味がある」ぐらいの軽い気持ちでチームに入ってくる子も珍しくありません。最初から「野球が大好き!」っていう子って実はそんなにいないんです。

いろんな活動をしていく過程で「好き」から「大好き」になって「将来はプロ野球選手になりたい!」っていう気持ちが芽生えたりします。僕は少年野球はそういう「場所」だと思っています。それなのにここの監督さんのやりかたはそういう子どもの「芽」を潰してしまっています。

「好き」という気持ちが「大好き」に成長することなく潰えてしまっています。

こういったことから、「大好き」になることの大切さを改めて痛感しています。

 

絵もまずは「大好きになること」が大事

 

絵に関してもまったく同じことが言えて、結局続かない人って絵を描くことが「大好き」っていうところまでいかなかったんだろうなぁと思います。

僕は絵を描く子ことが「大好き」ですが、「どれだけ地獄的なことが待ち受けててもそれぐらい乗り越えてやる!」というぐらいの気持ちを持っています。

今から「地獄的なこと」を言います。

絵を描くのってすごく地味な作業で、それだけでまぁまぁ地獄なんです。サイズにもよりますが、たとえばF30号(910mm×727mm)サイズのこの馬の絵を描くとしたら、1枚の作品を完成させるのに1日に8時間描いたとしてたぶん1週間弱ぐらいの時間がかかるんです。

作品によってはもう少しかかるものもあったりしますが、その間ずーーっと集中して描かないと作品は完成しません。集中力を維持するのも大変だし、上手くいかなかったら消すことができないのでまたイチからやり直しです。そんなときはもう完全に地獄絵図です。笑 逃げ出したくなります。

もっというと、そもそも作品を描く前の段階の「画力を上げる」っていうのが格段に地味な作業で、もう苦行でしかありません。これも途中で逃げ出したくなります。

本気で画力を上げようと思ったら、たぶん1ヶ月もあればそこそこ上がるとは思うんです。そのためには1日に最低でも10時間ぐらいは延々と描き続けて、しかもその間に「あぁーー。なんてヘタなんだおれは…」という挫折を何回も何回も味わうことになります。

何百枚、何千枚という絵を描いても、それでも画力が上がる保証なんかどこにもなくて、完全に自分次第です。はっきり言って修羅の道だと思います。絵を描くのってすごく楽しいんですけど、同じぐらいツライこともあります。

それをいかに乗り切れるかっていう、根性も大事です。昭和のオジサンみたいなこというてますが、人間ときにはそういうことも必要だと思います。

「大好き」は最強

 

地獄的なことばっかり言いましたが、「こんなもん地獄でもなんでもねぇよ」って思えたあなたはツワモノです。ちなみに僕も「こんなもん地獄でもなんでもねぇよ」って思ってる人間です。

大変だとかシンドイとか思ったことは一回もないです。それは絵を描くことが「大好き」だったからです。たぶん絵が「好き」程度の気持ちだったら完全に挫折してると思います。

でも思い通りに描けなくて悔しい!っていうのは1万回以上味わっております。

それでもやっぱり上手くなりたいから、絵を描くことが「大好き」だから「ナニクソっ!」と思えて乗り越えれるのです。

僕は人物画を描くのが超絶ニガテだったんです。


↑↑↑練習前↑↑↑

顔とか特になのですが、表情を表現するのがクソほど難しくて、できるだけ描かないようにしていました。でもできないことがすごく悔しくてそれで終わりは絶対にイヤだ!と、練習しようと思いました。何回も心折れそうになりました。ときにはたぶん折れてました。ここでも挫折を何千回も味わったと思います。

でも諦めることができなかったんです。

やっぱり絵を描くのが「大好き」だったからです。だから絶対に乗り越えてやる!って思って、何回も何回もくじけながら必死になって練習しました。そしたら乗り越えれました。


↑↑↑練習後↑↑↑

今では人物画を描くのも全然ニガテじゃなくなりました。で、ニガテな人物画を乗り越えれたことによって今まで得意だったもののレベルが格段に上がりました。これは予想外の収穫でした。

すべては根底に「絵を描くのが大好き」っていう気持ちがあったからです。

大好きになるために

 

これから絵を始める人、始めて間もない人はまず絵を描くことを「大好き」になるっていうことを徹底的にやったほうがいいと思います。

「絵を描くことが何よりも楽しい」って脳が認識すれば、寝る間も惜しむぐらい「大好き」になります。

そのための道はすごくシンプルで、達成感を味わうことと、人に褒めてもらうっていうことを何回もやるんです。それってすごく嬉しいことなので、何回も味わいたくなる感情です。何回も味わうんです。味わうように持っていくんです。

なのでまずは簡単なものを描いて達成感を味わうことをやればいいと思います。できた!っていう達成感を味わうと自信がつきます。

で、自信がついたらその絵を人に見せる。そこで褒めてもらうとさらに自信がつきます。できるだけ褒めてくれる人を選ぶのがいいと思います。変に意見とか言ってくる人だと自信をつけるどころかへこまされて"チーン"です。

SNSとかにアップするのもひとつの手だと思います。公の場になるので辛辣な意見とかを言ってくる輩が多いのが注意点です。

これをたくさんやっていくうちに少しの自信から大きな自信になっていきます。少しずつコンクリート固めていくみたいな感じです。

誰も褒めてくれる人がいなければ連絡ください。僕は褒めちぎります。

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