模写のコツ:線を見るのではなく形や雰囲気、空気感を見る

絵の練習方法でいちばん手っ取り早い方法は「模写」です。

模写のコツは線を見ないことです。線を見てそのまま同じような

線を引くだけではただのモノマネになってしまいます。

 

それで絵が上達しないとまではいいませんが、

かなり効率の悪い練習になることはマチガイないでしょう。

 

大事なのはその絵が持つ空気感、雰囲気までもマネすることです。

感覚的なものなのでかなり抽象的な言葉になってしまいますが、

今日のテーマは「模写」について能書きをたれようと思います。

 

模写のコツ:心底描きたいと思うものを描く

 

模写には人それぞれ解釈の違いがあると思います。

一般的には他の人が描いた絵をマネて描くのが模写です。

その目的はそのマネた作品の作者の意図や雰囲気、

空気感とかを肌で感じるためにやるコトです。

 

なのでただ単に技術を上げたいからといって描きたくもない、

描こうという意欲がわかない作品の模写はまるで意味がありません。

 

僕はこれまで絵に関わる仕事などをしてきたという、とあるオジさまに

「画力を上げるならイヤというほど自分の手を描きなさい」

、といわれたことがあります。

そのオジさまいわく、実物を見て描いたほうが上達は早いからという理由でした。

 

が。

 

たしかにそれ自体は何も間違ってはいないしおっしゃる通りです。

でも僕は手を描くという行為に対してあまり意欲がわきませんでした。

描きたいと思わないのです。

 

だって面白くないんですもの。

 

何回か描いてみましたが、描いてるときのワクワク感がまったくない。

描くのがイヤになるほどでしたね。。。

 

そんな気持ちで絵に向きあうことは耐えられないし何より

時間がもったいない。とさえ思いました。

 

"どうせ描くなら自分がワクワクするような絵を描きたい。"

 

そんな想いがあったので手を描くのは

10枚ぐらい描いてそれ以降まったく描いていません。

 

ほんっとううに面白くないので。笑

 

なので自分が描きたいと心から思うものを模写したほうがいいですね。

楽しんで描かないと上手くなれませんので。上手くなれたとしても

それはただ外面だけを取り繕った中身のない薄っぺらい絵になってしまいます。

もう一回いいます。

 

描きたいと思うものを描いてください。

 

描きたいと思うものは人それぞれあると思いますが、

僕は自分が描きたいと心から思うものを描くことで

子どものような純粋な気持ちで絵に向き合えると考えています。

「絵を描く」ときにその純粋なワクワクする気持ちがないと

つまらないものになってしまいます。

子どものころとかはただ「絵を描きたい」という

気持ちだけで紙にエンピツを走らせていました。大人になるにつれて

そういうわけにもいかなくなってしまいがちですが、決して無理なことではないです。

 

絵描きを志すなら描きたいというモチベーションにどう持っていくかです。

仕事で絵を描くにしろ、趣味で絵を描くにしろ、

その奥底に「描きたい」という欲求がいちばん底にあったほうが

圧倒的に良い作品を作り上げることができるからです。

 

僕の場合は幻想的な風景とか神秘的なものを見たときに

描きたいというワクワクを感じるので

そんな写真ばかりをネットで拾ってきて

ひたすらマネて写して描いていました。

 

たとえばこんなのとか。

 

最初は上手く描けなくて失敗ばかりです。

でも描くのがイヤになるようなことはまったくなく、

むしろ描けない自分が悔しくて

「絶対に描き上げてやるっ!」

、と思うほうが強かったです。

 

こういう気持ちがあったから画力はみるみる上がっていきました。

それなりにできあがったときのやったった感は格別なものですよ。

模写のコツ:雰囲気や空気感のつかみ取る

 

 

描きたいものをとりあえず↑の写真にしたとします。

そしたらまず画面の雰囲気、空気感を感じ取ります。

雲がたくさんあって空を飛んでいるのでしょうか?

雲が上じゃなくて下のほうにあるのでかなり高い位置からの

写真であることがわかります。

ということは空気もうすくて気温も低いですね。

 

飛行機のコックピットからの景色でしょうか?

もしかしたら鳥の目線かもしれません。

とりあえず今回は鳥の目線ということにしましょう。

自分が鳥になった気分になってください。

おそらくここはものすごく高い上空です。

鳥がはばたいてたどりつけるような場所ではないのかもしれません。

 

…とまあ、こんなふうに画面からの情報だけで自分なりに物語を作ってしまいましょう。

上で語ったようなことは現実ではたぶんありえません。笑

現実にはありえないようなことでも想像の中なら自由です。

そんな高いところでも鳥は飛べてしまいます。

模写のコツはそういう雰囲気や空気感を画面から感じ取ることです。

そうやって感じ取ったものを自分の中で好きなようにふくらませてみてください。

僕は飛んでる鳥をイメージしました。なのでどちらかというと

テーマは「自然」になります。これだけ高い上空なので寒いはずです。

空気もうすくてかなり過酷な環境にいます。…とかね。

 

仮にこれが飛行機のコックピットならまた全然違う絵が仕上がると思います。

まず目線は人間です。そして飛行機なのでかなり機械的な雰囲気になります。

機内なので先ほどの鳥のように寒かったり空気がうすいということもありません。

ヌクヌクです。

 

こんなふうに同じ写真でもとらえかたによって雰囲気や空気感が

全然違うものになります。

模写をするときにまずはこの雰囲気や空気感を感じ取ることが大事です。

 

模写のコツその3:模写は線を見たらダメ

 

 

他の人が描いた作品を模写するときに気をつけなければならないのは

 

「線を見て描かないこと」

これに尽きます。

線を見てしまったら線しか描けなくなってしまいます。

 

絵に何がいちばん大事かというと、対象物の形、雰囲気、空気感。

これがいちばん大事なものです。

関連記事⇒魅力的な絵を描く方法:上手いか下手かよりも大事なこと

 

それがないとただの線を引いただけの絵になってしまって、

たとえそれで上達したとしても「ただの上手い絵」になってしまいます。

もっと最悪なのは「模写が上手い人」になってしまうこと。

 

模写が上手くなったってそこから何も生まれません。

独創的な絵を描こうと思ったら絶対線は見ないほうがイイです。

なので紙の下に絵を置いて描く「トレース」は

あまり、というかまったく意味がないですね。

それこそ線を写すだけになってしまうので。

 

大事なのは画面の中にあるものの質感、奥行き、雰囲気、空気感。

 

そういうものを目で見て脳内に入れて

「どんな肌触りなんだろう」とか

「どれぐらいの大きさなんだろう」とか

温度、湿度、匂いなどなど挙げればキリがないぐらい

その画面の中に詰まってるであろう情報を

頭の中でできるだけ細かくイメージしてそれを紙の上に

自分なりに再現する。

自分なりにというのがミソです。完コピする必要はありません。

 

これが本当の意味での模写なのです。

 

自分で描くときは線を引いて描きますが、人の絵を模写するときは

線を見たらコピーになってしまうので意味がないです。

コピーと模写は違います。

 

模写のコツ:まとめ

 

①描きたいものを描く

②雰囲気や空気感を感じ取る

③線は見ない

 

絵を上達させるには模写が手っ取り早い方法ですが、

自分が楽しんで描けないと何の意味もありません。

 

楽しまないで描いた絵は観る側にとっても何も楽しくないものです。

 

だけど心の底からワクワクして描いた絵というのは

不思議なほど観る側にもそのワクワクが伝わるものです。

 

模写のコツは自分が早く描きたいと

ワクワクするほどの作品や写真を見つけることです。

 

その気持ちがあなたの画力をあっという間にあげてくれます。

 

 

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