水墨画を始めたばかり、もしくはこれから始めようと思っているあなたに、初心者でも簡単に水墨画を描けるようになる素敵な方法を紹介しようと思います。
僕が初心者のころの話です。
水墨画にはいろいろな技法がありました。で、これがなかなか難しいんです。種類もたくさんあるし。
初心者の僕にはそんなことできるわけないので、まずはその技法から練習しないと絵を描くところまで到達しない、というジレンマがありました。僕は白黒の絵を描きたいのであって伝統的な水墨画をやりたいわけではありませんでした。
じゃあ別に墨じゃなくてもいいのでは?とも思いましたが、墨じゃないと出せない表現が確実にあると思っていたのでもうどうしようもありません。
ならば墨を使って今までの水墨画っぽくないことを自分で編み出せばいいじゃん!となり、逆にそっちのほうが面白いと思い、そこから一気にノリノリになりました。
というわけで僕は自分の道を歩みだすことを決めました。…とは言っても、僕は水墨画はまったくの初心者で右も左もわからない状態です。
どうしたらいいかなぁと考えていたところ、偶然が重なって面白い手法を発見しました。
デッサンのように何回も重ねて濃くしていく
この方法で描けば時間がものすごくかかるというデメリットはあるものの、エンピツで描くような感覚で描けるし、薄い墨が重なると立体感も出てくるので絵全体にも厚みが出てきます。
実際にこの手法だけで描いたのがこの絵です。
それも使った筆は習字の授業などで使ってた小筆一本のみです。これは100均で手に入る超お手ごろなやつです。
今では水を先に紙に含ませる水彩画のような手法も取り入れたり、筆もいろんな太さの筆を使ったりしていろんな表現方法を使って絵を仕上げることができるようになりました。
でもこの絵は本当にエンピツでデッサンするかのごとく、たった一本の筆で何回も塗り重ねるだけで仕上げました。
光の描き方
水墨画は白と黒しかないモノクロームの世界なので使う色は墨の黒一色のみというのが特徴です。
なので明るい部分は白。暗くなるにつれて灰色から黒になっていきます。白は紙が出してくれるので明るい部分を残しておく必要があります。これが多少やっかいなところでもあります。
油絵やアクリル画、水彩画などはあとからでも光の部分を描くことができますが、水墨画は逆算して影の部分だけを塗らないといけません。
たとえばこれだと夕日の部分はまったく墨を塗っていません。逆にまわりの雲をうすく何回も重ねることで真ん中の夕日が浮かび上がってきます。
もしもあなたが僕の絵のような世界観を描いてみたいと思ったらDの絵画教室で伝えているので情報を受け取ってもらえればと思います。
独特な立体感を表現できる
立体感を出すことでひとつの画面に臨場感が生まれてみる人を惹きつけることができます。
上の馬の絵は僕の手法を昇華させていって独特な立体感を生み出すことに成功しました。
といっても基本的な何回も塗り重ねるという基本的なところは同じでそれに水を使うということを織り交ぜただけです。
何回も塗り重ねることでその部分が不思議と浮いてきます。これはひと筆描きではなかなか出せるタッチではありません。
この手法を身につければほかにもいろんな表現が可能になります。立体感のある馬や・・・
かわいらしい子ネコ。
壮大な雲。
影を強くすることでまわりの色の薄い部分が引き立ち、影の部分も引き立つというまさに一石二鳥です。
紙選びが命
ただ、この方法だと和紙みたいな薄い紙は不向きです。僕は最初から和紙を使わずにホームセンターなどでも売ってるスケッチブックに描いていました。
この方法だとある程度厚みのある紙じゃないとすぐに破れてしまうと思ったからです。
ホントにそうなのかいろいろな種類の和紙を使って検証してみたところ、やっぱりどれも薄くてしかも表面が粗いので僕には和紙は向いてないことを改めて確認しました。
今ではアルシュという厚めの水彩紙を使っています。
いい感じに和と洋が折衷されてて面白いでしょ?(*^^*)
まとめ
こんな感じで初心者でもお手軽に始めることができます。それにはある程度の画力があったほうがより楽しめると思うので先にエンピツでたくさん練習しておくといいと思います。
僕自身、始める前は水墨画というとなんだか格式が高くて近寄りがたい雰囲気があるなぁと個人的に感じていました。そこには歴史的なこととかいろんなことが重なってしまってそうなっちゃたんだと思います。でも水墨画だってひとつの芸術です。こうしないとダメだという決まりは一切ありません。
技法が難しくてちょっとなぁ…って感じているならぜひお試しくださいませ(*^^*)
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