水墨画や水彩画で紙が波打ってしまうことがありませんか?
そんな悩みは水張りをすることで一気に解決します。
やり方は今からここで解説していくのでぜひ最後まで読んでください。
水墨画や水彩画をやるうえで、いちばん大事なのが水を使うことです。
両方とも「水」がついてますね。
水を使わないと墨もすれないし、ぼかしもにじみも表現できない。
絵の具を薄めることもできない…。
これは水墨画や水彩画にとっては死活問題です。
でもこの水が厄介のタネでもあるという……。まさに諸刃の剣なわけです。
それはなぜかというと、水を使うと紙が波打ってしまって描くとき、
特に細かい表現をするときに紙が波打ってしまうとものすごく描きにくくなって
作業が全然はかどらなくなってしまうからです。
この問題を見事に解決してくれる方法がありました。
それが水張りです。
水張りというのは文字通り紙に水を張って波が打たないようにして
安定してスムーズに紙に集中して描くことができるようにする技術です。
僕は当初、この水張りを知らないで描いていたので
紙が波打ってしまってまーーなんとも
描きにくいわ、描きにくいわ。
今ではよくあれで描いてたなーと当時の自分に感心します。笑
僕の水墨画の技法は独特なので細かい作業を延々繰り返します。
なので紙が波打ってしまうとかなりのストレスになってしまいました。
なんとか耐えながら描きあげてはいましたが、
当時この方法を知っていればもっといい作品ができたかもしれません。笑
水張りに用意するもの
・ベニヤパネル
・紙(板より少し大きめ)
・水
・水張りテープ
・ハケ
・タオル
水張りテープは先に紙の4辺よりも3〜5センチほど長めに切っておきます。
こんな感じです。
①紙を切る
まず薄くエンピツで板の型をとります。
これはあとで紙に水を大量にふくませるために板を
いったん外すので板の位置をわかりやすくするためです。
このとき、紙には裏と表があるので注意。
描きたい面に型をとってしまうとあとで非常に
やりづらくなってしまうので描きたい面の反対側のほうがイイです。
エンピツで型をとったら、
水張りする紙をパネルよりも2センチほど大きめに切ります。
これは定規をつかわなくても大丈夫です。
余った「のりしろ」は描くことはないので、
少々ガタガタになっても問題はありません。
②紙に水を張る
紙を切ったら、パネルをいったん外して
横に置いておきます。(そのままでもいい。)
そしたらハケを使って紙に大量に水をふくませます。
このとき、これでもかというぐらい水をふくませないと
乾いたときに波打ってしまうので
水がこぼれるぐらい大量に水を使うほうがイイです。
僕はこれを表と裏とやったのち、もういっかいずつ水を
ふくませて水が垂れるぐらいまでやります
③紙とパネルをぴったりくっつける
紙に水をふくませたら先ほどのパネルを
エンピツで型をとったところにキッチリ置きます。
紙を上にして真ん中から外に広がるように
紙を伸ばすイメージでタオルで拭いていきます。
このとき、パネルと紙がぴったりくっつくようにして
パネルと紙のあいだの空気を抜かないと
乾いたときに紙が浮いてしまうので注意が必要です。
紙全体がパネルにくっついたら、
パネルからはみ出た部分を山折りで折っていきます。
折りながら紙を引っ張ってやると乾いたときに紙がピシッと張ります。
④水張りテープで固定する
全部の辺を折れたら、
今度は最初に用意してもらった水張りテープの出番。
水張りテープは全体を水に浸して使うのですが、
糊が付いているので手がベタベタになってしまいます。
それが紙の描く面に付いてしまうと、
墨が紙に乗り切らなくなってしまうので注意が必要です。
水張りテープは糊の付いた面と付いてない面があります。
糊の付いた面を上にしてハケで水を塗りながら引っ張ります。
そのテープを先ほどの折った部分に貼り付けていきます。
このとき、紙の端がテープの真ん中あたりにくるとちょうどイイです。
僕は最初、この水張りテープの段階でかなりてこずりました。笑
全部の辺にテープを貼ったら1日置いて乾燥させます。
出来上がりはこんな感じです。
まとめ
水張りは紙が水を含むことによって紙の繊維と繊維のあいだに
ちょっとだけすき間ができることを利用した技術です。
できたすき間を乾くまで引っ張っておくことで
次に水をふくませたときに波が打たないようになるというわけです。
最初は難しいけど何回かやれば慣れてくるので問題ありません。
コツとしてはとにかく大量に水をふくませることですね。
練習あるのみですっっ。笑
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