こんにちは。水墨画家のDと申します。
今回は「絵描きの初心者は何から始めればいいのか」というテーマで能書きをたれていこうと思います。
これから絵を描き始める、描き始めたいと思っている人が最短で上手くなるにはどうすればいいか?
誰も教えてくれる人がいなかったのでしかたなく独学でやってここまで描けるようになった僕が徹底解説します。よろしくおつきあいください。
絵描き初心者がまずやるべきこと
まずはじめに、お伝えしたいことがあります。
僕もそうですが絵が上手く描ける人は多かれ少なかれ挫折を味わっています。鳥山明、井上雄彦、手塚治虫、etc…
#決して彼らと同格とは思っていません
僕なんかは自分のヘタさ加減に嫌気が差して、紙を破って捨ててやろうかと思ったことが数え切れません。
それでも「もう描くのやめよう…」とか思ったことは一回もなくて、むしろ描けないのが悔しくてやっぱり絵を描くのが好きだから描いちゃう、っていう。
そんなふうに思えるのって、シンプルに「絵を描くのが好きだから」なんです。好きすぎてやめるとか考えれないし、絵のことが頭から離れなくてずーっと考えちゃう。
そんな精神状態になると、何を描いてても楽しいし、たとえニガテなものでもなんとかして克服したろうってなって、楽しんでる自分がいます。
なのでまず初心者がやることは絵を描くのをとことん好きになることです。ちょっとしんどくなって絵から離れてもまた戻ってきちゃう、っていう状況を自分で作っちゃいます。
そしたらもう抜け出せないので♡
どうやったら好きになれるかなぁ、といろいろ考えたのですが、自分のことを振り返ってみると絵を描くのを好きになったきっかけって描けたから楽しかったっていう成功体験をあじわったからなんですね。
そんでもってそれをまわりの人に見せて「うまいやん!」とか褒められるとうれしくて調子にのって「また描きたい」って思える。
描く⇒楽しい⇒見せる⇒褒めてもらえる⇒うれしくなってまた描く。
これの繰り返しでドンドンハマっていったのでこの流れを作ればいいかなと思います。見せても褒めない人もいらっしゃるので、見せなくても問題はないかと思います。
道具は何をそろえればいいの?
最初は基本的には紙とエンピツと消しゴムの3点セットがいいと思います。シャーペンでもいいです。
理由は間違えたら消しゴムで消せて、間違えたところからやり直せるからです。ボールペンとかマジックみたいな消せないものは間違えてしまったら、またイチからやり直さないといけないのであまりオススメしません。
まずは紙にエンピツで描いて、気に入らないところがあればすぐ消せる、というのがいちばんいいと思います。
紙はコピー用紙とか家にあるもので全然大丈夫です。スケッチブックとかを新たに買わなくてもいいっす。
余談ですが僕は小さいころ、コピー用紙みたいなステキなものが家になかったので新聞についてくる裏の白いチラシにお絵描きして遊んでました。
何を描けばいい?
次に「何を描くか」ですが、けっこうこれで迷う人が多いみたいです。
これは人が決めたものじゃなくて、自分が描きたいと思うものを描くのがいいと思います。描きたいと思ったものは描いてて楽しいので夢中になれます。なので人が決めたものでも楽しそうだったら全然おっけーです。
好きな漫画のキャラクター、好きな写真、そこらへんにあるもの、自分が描いて楽しそうだなと思うものを描けば楽しくて上達も早いです。
絵は描きたいと思えたら楽しいし好きになれるので描きたいものを描いてください。
実際に描いてみると「あれ?なんか思てたんと違う…」ってことも全然あるので楽しくなかったらすぐにチェンジしてください。
間違っても描きたくないものとか描いてても楽しくないものを無理して描くなんて愚行はしないでください。何も意味がありません。
ちなみに僕は知り合いの絵に詳しいオジサマに「絵の練習をするなら手を描きなさい」と言われたことがあります。理由は実際に目の前にあるものを描けばいろんな技術が身につくからだとおっしゃっていました。
確かにそのとおりなのですが、自分の手を描いてても何も楽しくなくて、描きたいという気持ちがまったく湧いてこなかったのですぐにやめました。
それでも僕は今言ったようなやりかたで上手くなったので、別にそこは大事じゃないんだなぁということがわかりました。
というわけで、自分が好きなもの、描きたいと思うものを描くといいと思います。
絵描きのオジサマに「手を描くのは面白くないのですぐにやめました」と言ったらギャハハと笑ってくれました。
デジタル?アナログ?
↑これは僕が描いたデジタル絵です。
今の時代は誰でもすぐデジタルで絵が描けるようになりました。しかもクオリティも精度もエゲツない。スマホでもタブレットでもPCでも絵を描くアプリがたくさんあります。
でも僕はいきなりデジタルよりアナログで始めるのがいいんじゃね?と思っている古いタイプの人間です。
僕もデジタルで絵を描いたりするのでデジタルを否定するつもりは1ミリもないのですが、何よりも人間っていう生き物が度が過ぎるほどのアナログなので、モニターに映し出したりするのとかプリントアウトするのとか、行き着くところはアナログなんです。
最終的にデジタルで絵を描くのが目的地だとしても、アナログの味は絶対知っておいて損はないと思います。
最初は誰でも初心者
いきなり上手く描ける人なんてこの世にはいません。いたとしても織姫と彦星と同じぐらい会えないと思います。
ある程度の差はあるものの、手塚治虫氏だって、鳥山明氏だって、井上雄彦氏だって、最初からあんなに上手かったわけじゃないんです。
失敗を何回も繰り返してあんなに上手くなれたのです。
なのでビビらなくても大丈夫。ヘタでも全然気にすることはありません!
僕も最初はヘタでした。小さいころ一番最初に描いたのはドラえもんだったのですが、写真がなかったので思い出して描いてみました。
たぶんこんな感じだったと思います。※美化してる可能性大
でも上手く描けたかどうかなんてこのときはみじんも考えてなくて、こんなふうに形がイビツでも自分の手で描いた線がドラえもんっぽくなってることが楽しくてしかたなかったなぁと思い返しています。
上手くなるための秘策
絵を描くのが楽しくなると次に考えるのが「もっと上手く描けるようになりたい」です。
絵が上手くなるための秘策、それはたくさん描くのを毎日継続することです。
……っていうことをよく言ったりします。僕もよく言います。
でもなんで毎日やるのが大事なのかがわかってないと続ける気にもならないと思うので発表します。
ズバリ「毎日やったほうがコツをつかみやすいから」です。
極論、コツを上手くつかめる方法があるんだったら毎日やる意味なんて亀仙人の髪の毛ぐらいないのです。
でも残念ながらそんな都合のいい方法なんてありません。
絵を描くのってわりと細かい作業なので手首とか指とかの微妙な力加減でめちゃくちゃ変わってくるからなかなかコツってつかみにくいんです。
そういう微妙なコツをつかむためには、できるだけエンピツ持って絵を描くことに触れる機会を増やしたほうがいいよねってことで「毎日たくさん描いたほうがいい」ってなったわけですね。
毎日はムリ!って人へ
とはいえ、さすがに毎日ってなるとなかなかハードワークなので、そんなんムリ!っていう人がいるということを僕は知っています。
そんなふうにいきなり自分を追い込めるようなドМ人間はわりと希少な存在だそうです。
そんなときはムリせずに自分のペースでやることをおススメします。
大切なのは「描きたい!」っていう欲望にまみれて描くことです。その欲望にまみれるまでにはかなり個人差があるようです。
でもいったんまみれてしまえば「毎日毎日、描きたい!」って体が勝手に求めてくるようになるので、それまでは気が向いたときにやればいいと思います。
まとめ
以上、絵描きの初心者が何から始めればいいのか?というテーマでお送りしてまいりました。
まずは「絵を描くこと」を大好きになってみてください。大好きになれば、「どうしたら上手くなるかなぁ?」って、勝手に自分で調べたり研究したりするようになります。
それまでは定期的に襲ってくる「描きたい!」っていう欲望を見逃さないように注意してください。
いつ襲ってくるかわからないので。
あなたの絵描きライフが充実したものになりますように。関西方面から祈っています。
コメントを残す