【足首の違和感】捻挫の後遺症でむくみが起こる?

足首に違和感を感じることがあります。

最近特にケガをした覚えがないのに。

 

それ。

昔やった足の捻挫が原因かもしれません。

足首の捻挫は足のケガでも代表的なもので、スポーツ現場だけじゃなく、日常生活でも起こりやすいケガです。

 

ひどい時は歩けないほどの痛みに襲われて、足の形が変わるぐらいボコっと腫れたりします。

 

でも軽いものなら翌日には痛みが引いてしまうこともあるので、放置されやすいケガでもあります。

 

ただ。

放置してしまうと、何年も経ってから症状が現れることがあります。

違和感を感じたり、ダルさや重さを感じてなんだか気持ち悪い。

ひどい時には痛みをともなう場合もあります。

 

その場合は、足首に原因があるのではなく、スネの外側の真ん中からヒザあたりまでの筋肉に原因があることが多いです。

 

赤い丸の部分の筋肉がゴリゴリに硬くなっているので、ほぐしてあげると症状が和らぎます。

 

どうしてこうなったかを解説します。

 

足首の捻挫とは

 

人間の体には骨がたくさんあります。

その数206個。

その骨と骨が絶妙に組み合わさって体を支えております。

 

足首は「脛骨」と「腓骨」と「距骨」という3つの骨で関節を作っています。

 

骨だけではグラグラになってしまうので、バラバラにならないように靭帯という組織でうまい具合に固定しております。

 

こうすることで筋肉とかその他いろんな組織が引きちぎれてしまうのを防いでいます。

 

この靭帯が急激に挫いたり捻ったりすると損傷を起こします。

これが「捻挫」です。

 

足首の捻挫でいちばん多いのが「前距腓靭帯」という靭帯の損傷です。

捻挫にも段階があって、大きく分けると、靭帯が伸びるだけで済む「軽度」、少し靭帯が断裂する「中度」、完全に靭帯が断裂する「重度」があります。

 

軽度ならケガをした直後でも歩いたり立ったりすることはできるし、放っておいても数日時間が経過すれば痛みは消え去ります。

 

中度になると、足を引きずらないと歩くことができないぐらいの感じです。

この場合は放っておくと治るのが遅れるので、テーピングや包帯などで関節を固定して2〜3週間経てば治ります。

 

重度にもなると歩くことはおろか立つことすらできません。固定をするのはもちろん、体重をかけることができないので、松葉杖を使って歩くことになります。

治るのも1ヶ月〜2ヶ月ほどかかります。

 

重度になることはあまりなくて、ほとんどが軽度〜中度です。

だからこそ見落としてしまうことがあります。

 

筋肉も損傷する

 

足首の捻挫は足首だけのケガと思われがちですが、実はその上の筋肉まで損傷が及ぶことがよくあります。

たとえば右足首の捻挫だったら、下の画像の位置の筋肉が損傷します。

 

この筋肉は足首を動かすための筋肉なのですが、足首からだいぶ離れたところに付いているのです。そのために筋肉が骨に付着するための「腱」という組織が非常に長くなっています。

 

捻挫をすると足首が強制的に曲げられるので、その時に同時に筋肉も引っ張られて、損傷が起こります。

 

でも多くの治療家はここの筋肉にまで目がいかないので、だいたい放置されることが多いです。

それは足首の方が痛いので当然っちゃー当然なのです。

 

 

筋肉が損傷すると傷ができます。

その傷がカサブタのようになって血流が悪くなります。血流が悪くなると筋肉が伸び縮みする時に出る老廃物がたまっていきます。

時間の経過とともにその部分がどんどん硬くなっていきます。

硬くなると違和感を感じるようになり、次第にダルさや重さ、痛みに変わっていきます。

 

これが捻挫の後遺症です。

これは何年も経ってから症状が現れることも珍しくなく、ひどい時には20年以上経ってから症状が現れることもあります。

 

 

ヒザ下あたりの筋肉が原因なのに、その違和感やその他の症状はどういうわけか、足首に起きることが多いのです。

 

これは、画像をみると筋肉の腱がくるぶしのところで曲がっているのがおわかりになるかと思います。ここで力の伝わる向きが変わっているので、くるぶしの部分が滑車の役割を果たしているのです。

そこにいちばん負荷がかかっているので、いろんな症状が現れるのです。

 

まとめるとこんな感じです。

 

1、捻挫をして足が強制的に曲げられる

2、同時に筋肉が伸ばされる

3、伸ばされた筋肉に傷がつく

4、筋肉の傷がカサブタになって血流を悪くする

5、血流が滞った筋肉に老廃物がたまる

6、筋肉が硬くなる

7、違和感を感じる

8、ダルさ・重さを感じる

9、痛みを感じる

 

こんな感じで足首の捻挫の後遺症は進行していきます。

 

この流れの中で足がむくんだりすることがありますが、それは血流が滞っているからです。

 

捻挫の後遺症の二次災害

 

 

足に違和感やその他の症状を感じたりして異常を感知すると、無意識に他の部位で補おうとするのが人間の素晴らしいところです。

 

足は2本しかないので、片方が負傷するともう一方でその分を無意識に負担しようとします。

 

たとえばそれが微妙に感じる違和感程度のものだったとしても、足にかかる負担はちょうど半々ではなく、45:55みたいに微妙な差をつけて分配するイメージです。

 

それが積もり積もると、今度は負傷した反対の足に疲労がたまって、痛くなったりします。

 

ひどい時には足だけじゃなく腰とか肩とかいろんなところに負担がいくのでご注意ください。

 

 

 

2 件のコメント

  • 伊藤絵美子 より:

    捻挫してからあちらこちらが痛くて腫れています。最初は右の下腿を捻挫して左側に重心をおいて歩いていましたがじきに左側の足首や右の膝から足の甲などが痛くて腫れてきました。このまま治らないのでしょうか?歩くのもやっとです。

    • daisuke より:

      こんにちは。
      ぼくはそういう人たちを何百人と治してきました。
      なので治らないということはないかと思われます。
      どんな痛みにも必ず原因はあるので。

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