ギックリ腰はおしりの筋肉が原因です

ギックリ腰は腰の痛みの代表的なやつです。

 

経験した人にしかわからないこの痛みは、突然襲ってきて、身動きをとれなくしてしまうほどの強烈な破壊力を持っています。

あまりにもヒドイと、気を失ってしまうこともあるほど。

そんなギックリ腰の原因は「腰」ではなく「おしり」にあります。

 

 

ギックリ腰になったらやること

 

ギックリ腰はおしりの筋肉が硬くなってることが原因なので、おしりの筋肉をほぐすと症状は和らぎます。

 

なぜ硬くなるのかはコチラをごらんください。

関連記事⇒体がだるい原因は筋肉からきています

あとで解説するので飛ばなくても大丈夫です。

おしりの赤丸のあたりを指とかで押した時に痛みを感じるところがあると思います。そこを指とかマッサージボールとかでグリグリしてほぐすと、不思議なほど楽になるので、ぜひお試しください。

 

ほぐすのはかなり痛みを伴う場合があるので、痛みを感じたくなければゆっくり時間をかけて優しくグリグリしてください。

 

なぜこうなるのかを解説します。

 

ギックリ腰の原因

 

多くの人はギックリ腰という名前と腰が痛くなるという感覚から腰の部分に原因があると思っています。

実際にこの部分が痛くなることもあるので、間違っているわけではありません。

でも腰痛やギックリ腰の本当の原因は腰ではなく、おしりの筋肉が硬くなってることが原因です。

おしりの筋肉が硬くなりすぎて機能不全を起こしてるオーバーヒート状態です。

なぜに腰じゃなくておしりなのかというと、おしりの筋肉が全身を支えてるようなものだからです。

おしりの筋肉の役割

 

おしりの筋肉は「臀筋(でんきん)」と言いまして、足を開いたりする時に使う筋肉です。

他にも、足が骨盤から離れていかないように固定するという役割もあります。

上半身と下半身を繋いでいるのは股関節なのですが、この股関節の大腿骨(太ももの骨)と骨盤が接してる部分っておよそ5センチぐらいしかないのです。

重力は上から下に力が伝わっていきます。

その力は股関節のところで大腿骨に分散します。

こうなると大腿骨は骨盤から離れようとするので、それを臀筋が縮むことで必死に止めているのです。

全体重の半分以上は上半身に集中しているのですが、それだけの体重をたった5センチの部分で支えているのです。

大人の体重はおよそ60キロなので、30キロ以上は支えないといけません。

なかなか重いです。

 

それを支えるために臀筋はたくさんの筋肉が集まって、非常に分厚くなっている「スーパー筋肉」なのです。

おしりの筋肉の弱点

 

そんなスーパー筋肉の臀筋ですが、ひとつだけなんで???なところがあります。

それは「疲れを感じない」ということ。

普通の筋肉は疲労がたまるとだるくなったり重たくなったり、痛みを感じたりします。

でもおしりの筋肉ってそういうのあんまり感じたことないと思うんです。

これがいったい何故なのかはよくわかっていませんが、おそらく、臀筋はほとんどの体重を支えるすごく重要な筋肉なので、疲れを感じやすくなると日常生活に支障が出てしまうからなのではないかなと。

あくまで憶測にすぎませんが、なかなかいい線いってるんじゃないかなと思います。

なので、知らない間にどんどん疲労がたまっていって、限界が来た瞬間に何の前ぶれもなく急に働くのをやめてしまうという、気まぐれものなのです。

ギックリ腰が突然襲ってきたと感じるのはこのためです。

 

筋肉が硬くなる原因

 

筋肉が硬くなるのは疲労がたまるからです。

筋肉はエネルギーを燃やしてその熱を利用して伸びたり縮んだりしています。

エネルギーは血管を通って血液が運んでくれて筋肉に行き渡ります。

 

車でいうとガソリンを燃やしてその熱でエンジンを回す、みたいなイメージです。

ガソリンを燃やすと排気口から排気ガスが外に出るように、筋肉のエネルギーも燃やすと老廃物が出ます。

でも人間の体には外に老廃物を出す仕組みがないので、血管を通して心臓に戻します。

そして血液を循環させて肺で呼吸をしてガス交換することで血液をキレイな状態に戻します。

そしてまたキレイな血液になって、新しいエネルギーを運んできてくれます。

エネルギーを燃やした時に出た老廃物は100%心臓に戻るわけではなくて、少しだけその場に留まります。

少しだけならなんの問題もないのですが、時間が経つと老廃物はどんどんたまっていって血液の流れを悪くします。

そしてそこにまたさらに老廃物がたまっていく、という悪循環が生まれるのですが、たまりすぎた老廃物はしだいに硬くなっていきます。

排水口にゴミがたまると硬くなっていくのと似ています。

 

腰が痛くなる原因

 

老廃物がたまって筋肉が硬くなると、普通の筋肉だったら「疲労」を感じるようになるのですが、おしりの筋肉は疲労を感じません。

疲労を感じないので筋肉はどんどん硬くなっていきます。

そうなると筋肉としての役割を果たせなくなってしまいます。

臀筋の役割は骨盤と大腿骨が離れないようにして、上半身の体重を支えることなのですが、その役割を果たせなくなると、その分の体重はどこが支えるんだ?ってことになりますが、それを担うのが「腰」です。

 

でも腰の部分の筋肉は臀筋ほど強力ではありません。

そして臀筋よりも疲労に敏感なので、疲労がたまるとすぐにだるさとか痛みを感じてしまうのです。

腰が痛いと感じるのはこういったことが原因です。

そしてギックリ腰は臀筋にたまった疲労がピークに達した時に筋肉としての役割を果たすことを急にやめた時に起こります。

 

いわば臀筋が突然気絶したみたいなノリです。

ギックリ腰になった時の臀筋は、ビックリするほど硬くなっています。

カッチカチです。

なのでほぐそうと思ったらかなり時間がかかってしまうので、ご注意ください。

 

ギックリ腰はクセになる?

 

ギックリ腰はクセになる、とはよく言いますが、実際はそんなことはありません。

 

ちゃんと硬くなった臀筋をしっかりほぐせば当分の間ギックリ腰になることはありません。

 

クセになると言われてるのには理由があります。

 

まず、ギックリ腰は疲労がMAXなので筋肉がカチカチの状態で、これを仮に100とします。

その状態だと痛すぎて身動きをとることはできませんが、ほぐしたりして疲労の度合いを90ぐらいにすれば痛みが和らいで、動くこともできるようになります。

ところが、その状態で放置するとまた疲労がどんどんたまっていって、すぐ100の状態に戻ってまたギックリ腰になってしまいます。

 

これが「ギックリ腰がクセになる」と言われる所以です。

 

90の状態から100に戻るのには個人差があるので、クセになる人とそうでない人に分かれます。

関連記事⇒整形外科医が何もしてくれないのは能ナシだから:その理由を徹底解説!

 

ギックリ腰は冷やすのはNG

 

ギックリ腰になったら冷やす、ということをよく耳にしますが、それは絶対にやらない方がいいです。

 

捻挫とか骨折とかケガだったらすぐに冷やすのが鉄則ですが、ギックリ腰は捻挫とかではなく、筋肉が硬くなってることが原因なので、冷やしてしまったら逆効果で、もっと筋肉が硬くなって、症状がおさまるどころか余計にひどくなってしまいます。

 

なので冷やすよりも温めて筋肉をほぐしてあげる方がいいのです。

 

ギックリ腰の魔法のアイテム「コルセット」

 

ギックリ腰になると身動きがとれませんが、すぐに動けるようになる魔法のアイテムがあります。

 

それが「コルセット」です。

 

ただ。このコルセットの巻く位置を間違えるとただの腹巻きになって、苦しいだけのムダなアイテムになってしまいます。

 

正しい巻く位置は骨盤のあたり。

思っているよりもだいぶ下の方です。

臀筋の役割は骨盤と大腿骨が離れないようにすることです。

ギックリ腰は臀筋が硬くなって機能していない状態なので、その臀筋のサポートをしてあげることが大切です。

 

なので、骨盤と大腿骨を一緒に締める感じで巻くと、ビックリするぐらい効果が出るのでぜひお試しください。

 

 

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まとめ

 

ギックリ腰にならないようにするためには筋肉を柔らかい状態に保つことです。

 

そのためには毎日ストレッチをしたり、定期的にマッサージを受けたりすることが大切です。

 

ご自愛ください。

 

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