絵を上手く見せるためのコツがあります。急に上手くなることはないけれど、ちょっとした小細工で上手く見せることはできます。
そしてこのテクニックは永久的に使えるものでもあります。
ぜひごらんください。
絵が上手い人と下手な人の違い
絵を上手く見せるためには絵が上手い人と下手な人の違いの正体を知る必要があります。その正体は「バランス」です。
バランスとひとくちに言ってもいろんなバランスがあるのですが、 大きく分けると
- 画面と対象物とのバランス
- 対象物そのもののバランス
- 描いた線のバランス
こんな感じです。
絵が上手い人、上手く見える人はこのバランスが上手く取れています。
風景画でも動物画でも人物画でもなんでもそうです。
ひとつずつ解説していきます。
画面と対象物のバランス
人って絵をみるときまず全体をパッと見ます。
人それぞれあるとは思いますがだいたい全体をみてからなんかいいなと思ったら細かいところまでみようとすると思います。
いきなり細かいところをまじまじと見る人って、たぶんそんなにいないと思います。いたとしてもたぶんその人は変態です。
で、そのときに大事なのが画面に対してモチーフがどんなバランスで構成されてるか、なんですね。
画面に対して対象物がどの位置にあるか、と言い換えてもいいと思います。
これはその人のセンスとか表現したい意図によってさまざまなので一概にどうこういえるものでもないですが、あきらかにおかしいのはこんな感じの絵とかです。
これはネコをメインにしたと考えた場合、(ネコに見えるかしら笑)画面に対して対象物が右に寄りすぎていて、かつネコが小さすぎて余白が変に余りすぎてしまってます。
これが画面と対象物のバランスがおかしくなっている例です。なんかおかしいですよね?
どうせならもっとネコを大きくして真ん中に寄せていったほうがネコの存在感が際立つし迫力も出ると思います。
こんなふうに。#これはこれでど真ん中すぎておかしいのは内緒
もしくはこんな感じで親子連れにするとか。
対象物そのもののバランス
次はモチーフそのもののバランスです。
またネコで解説します。
頭から首、胴体、足、尻尾などのネコとわかるためのパーツの位置関係で上手いか下手かの差が出ます。
すべてのパーツの位置関係をいかにバランスよく描けるかどうかです。
この位置関係がバラバラだとすごく不自然に見えてしまって「下手だ」という印象を見た人に与えてしまいます。
これでも一応ネコにみえなくもないかもしれませんが、明らかに上手いとはほど遠いですね。
引く線のバランス
たとえ画面と対象物のバランスが取れて、対象物そのもののバランスがバッチリ取れて「よし、うまくいった!」
と思っても最終的に引いた線がふにゃふにゃだったりすると頼りない感じになってしまって元も子もなくなってしまいます。
絵が下手な人はこの3つのバランスが上手く取れていないのですが、バランスを整えるだけならなんとかなりそうです。
どうやってバランスをとるかを考えてみます。
バランスのとりかた
画面のサイズ
絵はひとつの画面の中に線を集合させて物の形や姿を表現したものです。なので壁画とかでもない限り画面のサイズがあるんですね。
うまくバランスをとるために、画面のサイズを小さくすればいいんです。たとえばA4サイズとかだと小さいと感じるかもですが、まだちょっと大きいです。ハガキサイズか、それよりもうちょっと小さいぐらいでもいいと思います。
大きな画面で描こうとするとどうしてもバランスが悪くなって結果的によくわからないグチャグチャな絵ができあがってしまいがち。
それには明確な理由があって、大きな画面にすると手だけじゃなくてヒジから肩にかけて動かさないといけなくなるからです。
ヒジや肩を動かすとどうしても描く線がブレてしまってフニャフニャな頼りない線になってしまうんです。
なのでとりあえず手首だけ、もしくは指だけで描ける範囲の大きさの画面にしてしまえばとりあえず引く線はきれいにバランスの取れたものになります。
A4サイズしかないときは線を引いて範囲を勝手にしぼってみてください。
簡単な図形にしてわかりやすくする
サイズが決まったら次は描く対象物を決めてみます。
とりあえず今回は毎度おなじみネコにしてみようと思います。
ネコの体の頭から足までを分解してカンタンな図形だけで描いてみます。
するとこんな感じになります。
こんなふうに分解するとバランスがとりやすくなります。
あとはこの図形の上から少しずつネコになるように線を足していけばOK。
風景画
風景画はカンタンな図形では表しにくいので全体のバランスを取るための線を薄く引いておくと描きやすいです。
この写真を薄い線で全体のバランスだけを考えて描くとこんな感じ。
あとは先ほどのネコと同じように少しずつ線を足していきます。
人物画もネコと同じように体のパーツをそれぞれカンタンな図形でバランスをとってから描くとわりと上手く描けるようになります。
まとめ
こんな感じで何よりも大事なのは、いちばん最初の"画面とモチーフのバランス"です。
ここが成功すれば後が多少ダメでも全然おっけーで、不思議と上手く見えてくれます。
それぐらいバランスって大事で、しかもこの考えかたは「上手く見せるため」だけじゃなくて、永久的に使えるテクニックなので是非お試しくださいませ。
本気で上手くなるためには何百、何千、何万と数をこなすのが遠回りだけど一番の近道なのはマチガイナイです。
矛盾してますが絵が上手く描けてる人は100%通ってきた道です。
絵だけじゃなく、スポーツでも楽器でもなんでもそうですが、カンタンに技術が手に入るほど人間て器用じゃないみたいです。
なのでやっぱり地道に練習して本当の意味で上手くなったほうが面白いなぁと思っています。
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