信用を得るためのコツ:相手の「喜ぶ」を積み重ねること

これからの世の中は「貯金」ではなく「貯信」時代ーーー。

「貯信」とは信用を貯めること。お金は信用を数値化したものだ。

 

、と某芸人・絵本作家の方が著書や講演などいろんなメディアで語っています。

では、この「信用」とはいったいどんなものなのでしょう?

今日はそんなお話です。

「信用」は相手が喜ぶことを少しずつ積み重ねていけば生まれるものです。

 

僕は整骨院の院長です。自分でいうのもなんですが、

ゴッドハンドと呼ばれるこの手で数多くの人たちの痛みを

取り除いてきました。一発でギックリ腰や肩こりを治したことも

数え切れないぐらいあります。一発でなくても数回で治ります。

1年ぐらいかかった例もありますが、ほぼ100%治してます。

そんな僕の整骨院には毎日多くの人が僕の治療を受けにやってきます。

だいたい1日に20〜30人ぐらいの人が

僕に治して欲しいと思ってこの場所に来てくれているわけです。

それも多い時は5、6人ぐらいの人が一気にやってくる事も珍しくないので、

そんな時でも1時間ぐらい待ってくれて治療を受けて帰ってくれます。

こんなに有難いことはありません。

これは僕が患者さんに信用されている事の証でもあります。

「痛いけどこいつならなんとかしてくれるだろう」と。

 

信用もしてない人のところにわざわざ行かないし、

1時間も待ってくれたりしないですよね。

信用という言葉を調べてみると

「確かなものと信じて受け入れること」

「それまでの行為、業績などから信頼できると判断すること」

と出ました。

要するに相手に信じてもらう事が「信用」されるということですね。

 

相手に信じてもらうためにはどうしたらいいのでしょうか?

整骨院という所はカラダの痛いところを治してもらうためにくる所です。

その痛みを少しでも和らげてもらいたくてくる人たちでいっぱいです。

和らげるためにはまず痛みの原因を探さないといけません。

それにはそれなりの知識と技術がないとお話になりません。

しかも人それぞれ痛みが起こる原因もさまざまで、

一概にどうこう言えるものではないんです。

 

その人の話をゆっくり聞いて、

どんな生活を送っているのか?運動はしているのか?

仕事は何をしているのか?

気が長いのか、短いのか?

などなど、、 、

数え上げればキリがないほどいろんな情報を集めて

総合的に判断してある程度の目安を自分の中でつくります。

そうすると大体原因はわかるので、その原因のところにアプローチ

するとだいたいまあ半分ぐらいは痛みが緩和されるんですよ。

そうすると患者さんは

「なんで!?治った!」

、と喜んでくれるわけです。はじめは無愛想だったオッサンでも

治療が終わって帰るころにはすごい気さくなおじさまに変わってたりします。

 

でもここまではそういう場所に行く以上、当たり前の事なんです。

ラーメン屋さんがおいしいラーメンを食べさせてくれるのは当たり前のことです。

カラオケに行って歌を歌うのは当たり前のことです。

整骨院に行って痛いところを治してもらうのは当たり前のことです。

痛いのが治るとみなさん笑顔で帰ってくれます。

笑って帰ってもらうためにはその患者さんが何を好きかとか、

どんな事に興味があるのかとかをわずかな時間の中で察知できたら最高です。

 

たとえばその人の荷物の中に競馬新聞とかが入ってたりすると

かなりの高確率で競馬が好きな人です。

それをみて僕は競馬の話をさりげなく始めます。

僕は競馬が好きなのでかなり深い話までできますが、

最初から深い話をすると逆効果です。ドン引きされてしまったりします。

なので最初は相手に話をさせるようにもっていって

その人の知識のレベルを測ります。測ったところでそれよりも

ちょっとだけ深いところの話をするとすごく喜んでくれたりします。

「よく知ってるねぇ」みたいな感じで。笑

そしたらもうその人は僕の虜になってたりするわけです。

「こいつはオモロい」って思ってもらえて飲みにいったりする仲になったりします。

これは信用の証です。

 

でも中には「しゃべりかけてこないでオーラ全開」の人もいて

こういう人はとりあえずはなすすべナシです。笑

でもその割にけっこう頻繁にきてくれたりしますね。笑

何回か来たら今までしゃべらなかったのはなんだったんだ?

っていうぐらいよくしゃべる人になってたりもします。笑

 

ホントに人それぞれいろんな人がいてその時々でやる事も変わってきます。

大事なことはどんな状況においてもその人が笑って帰るためにどうすればいいか?

を考えなければいけないということ。

 

最近の大きいチェーン店とかだと特に、

まるでロボットかのような態度で接客してる人が多いですが

ぶっちゃけあれってあんまり気分良くないですよね。

だいたい上の人間の指示だったりすること多いですが。。。

 

僕もそういうバイトの経験はありますが、

ロボットみたいな事なんかしたくなかったので

あえて人間臭さ丸出しでやったら

お客さんのウケはめちゃくちゃ良くてお小遣いもらったりジュースおごってもらったり、

時にはご飯に連れて行ってもらったりしました。

信用ってそういうことなんですよね。

いかにお客さんに楽しんでもらえるかを少しずつ積み重ねることが

後々信用に変わっていきます。

 

ただ僕のバイトの話は上のお偉い方の人たちは気にくわなかったのか、

めちゃめちゃに怒られました。

怒られてもそのままやり続けたので最終的にはクビになってしまった。笑

ルールは守らなければいけません。だってさ。

おかしくね?
誰のためにやってんの?
お客さん喜ばして何が悪いの?
ルールはそのためにあるんだろう?

そんな店は潰れてなくなってしまえばいい。

なんて思ってたら案の定なくなってました。笑

 

話がだいぶそれましたが相手に信じてもらうためには

その人が喜ぶ事をすればいいだけです。

お金はできるだけ絡めないほうがより効果的です。

たとえそれがルール違反だとしてもその人が喜べば

後々思ってもないような形で自分に返ってくることもあります。

ルール違反というのはあくまで店側の都合でしかないので、

お客さんにとってはまったく関係のない話なのです。

「店側のルール」とお客さんを天秤にかけたときにどっちが大事なのか?

 

お客さんがきてくれてるからその店が成り立っているので

そもそも天秤もへったくれもないはずです。

僕は常にそこを第一に考えたからその結果「信用」を得ることができました。

 

今ではそのバイト時代によくしてくれてたお客さんが

整骨院に通うようになってくれたりしています。

「信用」ってこういうことなんだなと身にしみてわからせてもらいました。

大事なことは自分も相手も血の通った人間であること。

たとえそれが仕事の関係だろうが、恋人だろうが、家族だろうが、

信じてもらうためには相手がどういう事をすれば喜んでくれるのか。

それを考えてそれを積み重ねる事でしか信用は生まれません。

 

その積み重ねたものは自分にとって大きな財産になります。